「セクハラなんて自分にもまわりにもない」と言いきった指原莉乃
さらに指原は、自身がセクハラやパワハラの被害にあったことはないかと問われ、当然のようにこう答えたのだ。
「本当にないです。言われたことないですし、まわりもたぶんない」
自分がセクハラ被害に遭うなどあり得ない。指原の言葉は、まるで被害に遭ったなどというのは“恥”とでも言わんばかりの勢いだった。さらに、橋本市長のセクハラが女性が運転する車の中で起こったことに触れ、「ドライブに行ってるわけじゃないですか」と、女性の落ち度をあげつらうようなコメントまでしたのだ。
それにしても、セクハラが自分にもまわりにも一切ないって……。これまでにも指原の周辺では元AKB役員がメンバーの着替えやシャワーを盗撮した画像や映像が大量に存在することが発覚した事件が報じられ、その大量画像のなかには、運営幹部や電通社員の接待をさせられている画像も見つかっている。その際、当時20歳の高橋みなみがひげ面の男性に抱きつきその勢いからかパンティがちょい見えしているものや、当時18歳で未成年だった峯岸みなみが飲酒して幼稚園児のコスプレで男性の膝に座っている姿まであった。ああいうのは一般的に言えばセクハラそのものではないのか。
だいたい本サイトでくり返し指摘しているように、秋元康がAKBグループに提供している歌詞には女性蔑視やセクハラ的な内容が多く見られるし、指原自身もまた、メディア上で公然とブスいじりなどセクハラまがいの発言を繰り返し非難を浴びているが、今回の指原の発言もまた、セクハラ被害に対し勇気をもって告発した女性を貶めるもので、セカンドレイプとも言える悪質なものだ。さらに被害者に対する中傷だけにとどまらず、今後セクハラ被害に悩みこれからセクハラ被害を訴えようとする女性に対して抑圧効果すらある。
指原も同じ女性なのになぜ?と思う読者もいるかもしれないが、空気を読むことに長けた指原は、松本人志が代表する『ワイドナショー』の言いたいこと、オヤジ社会が言ってほしいことを察知し代弁したのだろう。というのも、指原は、“大人のエライ男性たちの意見を疑問視せずに内面化する”ということが“処世術”だと信じているような面があるからだ。