義家弘介公式ウェブサイトより
昨日、おこなわれた衆院財務金融委員会で、またもや義家弘介前文科副大臣が質問に立ち、安倍首相をはじめ安倍自民党が展開している「森友学園問題は朝日の捏造」論を主張。「まさにレッテル貼りによって国会審議を空転させたと言って過言でもない決め付け」と言い放った。
義家前副大臣といえば、11月14日に開かれた文科委員会に「質問者」として出席し、加計疑惑を「恣意的な報道」「根拠ない追及」と断言。義家前副大臣は加計学園問題で流出した内部文書でもじつに3枚の文書にその名前がタイトルに掲げられている「加計問題の当事者」であり、本来なら質問に答える立場だ。それがいまや“モリカケ問題は根拠のない捏造だ!”と国会で“印象操作”する急先鋒となっているのである。
だが、はたしてそんなことを言える立場にあるのだろうか。というのも、11月30日に公開された2016年の政治資金収支報告書において、義家前副大臣の「政治とカネ」にかかわる疑惑があきらかになったからだ。
今回あきらかになったのは、義家議員が副大臣就任中に開いた政治資金パーティで、国からの補助金を受けている学校法人がパーティ券を購入していた、という事実だ。
義家前副大臣のパーティ券を購入していたのは、神奈川工科大学の設置者である学校法人幾徳学園。義家副大臣の資金管理団体「義家弘介後援会」の2016年の収支報告書によれば、幾徳学園は2016年5月25日に開かれた「義家ひろゆき深緑政経セミナー」のパーティ券30万円分を購入。また、同年11月22日の「義家ひろゆきと日本再生を語る会」のパーティ券を40万円分購入しているのだ。
学校の許認可や補助金にかかわる文科副大臣という立場にありながら、特定の学校法人と金銭のやりとりをおこなうことは、口利きなどの癒着を疑われる行為であり、大臣としての倫理を欠いたものだ。しかも、義家副大臣はこの5月のパーティ開催で1197万円、11月開催のパーティでは1709万円もの収入を得ており、2016年全体で約3725万円を計上。これは大臣規範に抵触していると言えるだろう。
しかも、この学校法人幾徳学園が義家前副大臣のパーティ券を購入したのは、2016年がはじめてではない。学校法人幾徳学園は2015年6月3日に開かれた義家前副大臣のパーティ券を30万円分、同年11月19日開催のパーティ券も同じく30万円分を10月23日付けで購入しているのである。義家氏が文科副大臣に就任したのは、2015年10月9日のこと。つまり、後者のパーティ券は副大臣在任中の購入なのだ。