「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)2018年1・2月合併号
元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が“今年もっとも輝いた男性”を表彰する「GQ MEN OF THE YEAR 2017」に選出され、22日、3人そろって授賞式に出席した。
授賞式では、香取が「新しい人生を真っ白な地図に描き始めたばかりでゼロからのスタートだと思っていた。でも、SNSで世界とつながってみて、ゼロではなかった。ありがとう、世界!」とスピーチ。この前向きな発言に、ファンからは喜びの声があがった。
だが、その言葉の裏側には、もっと重い現実があった。現在発売中の「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)2018年1・2月合併号には3人それぞれのロングインタビューが掲載されているのだが、そのなかで香取は、こう語っているのだ。
「じつは、もっとゼロからのスタートになるんじゃないか、と思っていたんですよ。もっとホントに何もないところからのスタートラインかな、と思っていて、ま、それはそうなんですけど」
「この1年半、いや2年は、もう、人生、考えましたね」
ゼロ以上の、もっと何もないところからのスタート──。ジャニーズ事務所からの退所が、いかに重大な決断であったかを物語る言葉だが、もっと踏み込んだ発言をおこなっているのが稲垣だ。
「このままの感じでやっていくと思っていました。だからみなさんも驚かれたと思うけれど、自分たちもすごく驚いていたんです」
「もちろん揺れ動く部分も多かったですし。ただやっぱり絶対に捨ててはいけないものというのがあって、それはこの人とやりたいとか、このスタッフと一生やっていきたいとか、そういうことですね」
稲垣の言う「絶対に捨ててはいけないもの」という発言で真っ先に頭に思い浮かぶのは、育ての親である飯島三智マネージャーのことだろう。
あらためて振り返ると、メリー喜多川副社長の実娘である藤島ジュリー景子副社長から敵対視され、派閥抗争の末にメリー副社長から一方的に「SMAPを連れて出て行け!」と週刊誌記者の前で罵倒された飯島氏とともに独立へと動いたSMAP。稲垣をはじめとするこの3人は、その最初の決断のまま、今日にいたる。だが、稲垣はその一方で、こんなことも口にしている。
「会社があって、ジャニー(喜多川)さんがいらっしゃって、そこから生まれたわれわれなので。生んでくれたことのへの感謝の気持ちはずっと変わらないですね」
つまり、「生みの親」であるジャニーさんにはいまも感謝しながらも、「絶対に捨てられないもの」として「育ての親」である飯島氏に付いていく決断をした、と稲垣は言うのである。