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なんのための質問時間増? 加計疑惑の当事者・義家弘介前文科副大臣が質問に立ち、「内部文書は捏造」と陰謀論を主張

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衆議院議員「義家弘介」OFFICIAL WEB SITEより

 本日、野党の質問時間が従来より削られたかたちで衆院文部科学委員会が開かれた。昨日の同委理事懇談会で「与党5(90分):野党5(90分)」(計3時間)を要求する与党に対し、野党は「1(80分):2(160分)」(計4時間)と、質疑時間を1時間増やすことで折り合った結果だ。

 この割り振りは「今後の前例としない」と約束されたというが、そうでなければならない。なぜなら、きょうの文科委の与党質問は、あまりに酷いものだったからだ。

 それを象徴したのが、トップバッターに立った義家弘介・前文科副大臣の質問だ。

 義家議員は自民党の持ち時間55分のうち30分を割り当てられたが、その質問は、前川喜平・前文部科学事務次官とマスコミ、野党批判に費やされる始末で、その上、自己弁護まではじめたのだ。

 そもそも、義家議員は文科副大臣であり、加計学園問題の当事者のひとり。流出した内部文書でもじつに3枚の文書にその名前がタイトルに掲げられている。そうした人物が質問に立てば弁解に立ち回ることは目に見えているが、義家議員は「これまでの経緯を細かく把握している立場」などと宣い、冒頭からこう述べた。

「文部科学省の組織的な天下り斡旋に自身も関与を指摘され引責辞任をされた前川前次官、恣意的な報道を繰り返してきたマスコミのみなさま、また、野党議員による根拠はないが結論はありきといった姿勢の追及に対し、忸怩たる思いを抱いてまいりました」

 出てきた証拠や証言、事実関係に基づいて報道や追及はおこなわれてきたが、それを「恣意的な報道」「根拠ない追及」と断言する。疑惑の究明をおこなう委員会で、この発言だけで義家議員が質問に立つ立場にないことはあきらかだが、「恣意的」だったのは義家議員の質問のほうだ。

 たとえば、義家議員は、加計学園の獣医学部新設を認可する結論の答申をした文科省の大学設置・学校法人審議会(設置審)について俎上に載せた。本サイトでも取り上げたように、設置審の委員たちはマスコミの取材に対し、「みんな納得していない。忸怩たる思いだ」と語ったり、実習体制の不備を指摘したところ取りまとめ役を務めた委員が「設置審としてこれ以上認可を先延ばしにすれば、学園側と訴訟を含めたトラブルになる可能性がある」と訴訟リスクをちらつかせたことなどを語っている。

 そうした不都合な報道を潰したいのか、義家議員はこんな質問をした。

「学部設置認可の判断に関して、我が国の制度では、野党やマスコミが声高に叫ぶ総理の意向、いや、あるいはもっとわかりやすく言えば、教育行政を所掌するトップである文部科学大臣の意向は及びますか?」

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