ホワイトハウス公式サイトより
「いかなる独裁者もアメリカの決意を過小評価してはならない」──昨日、横田基地に降り立つや否や早速、演説で北朝鮮に対して強い牽制をかけたトランプ大統領。本日おこなわれた首脳会談後の共同記者会見で安倍首相も「日米が100%ともにある」「(北朝鮮への)圧力を最大限高めることで一致」「日本はすべての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を一貫して支持します」と明言するなど、トランプと一緒になって北朝鮮を刺激しつづけている。
しかし、国内メディアはそうした強硬姿勢を示すことによる危機の高まりなどそっちのけで、トランプが食べたハンバーガーだのステーキだのをクローズアップし、トランプ大統領をいかにもてなしたかという話ばかり。御用マスコミと安倍応援団が一体になって「日米同盟はこれで安泰」と手放しで絶賛している。
しかも、トランプ大統領の危険性を指摘した数少ないコメントが、ネット上で炎上騒動になっている始末だ。
それは、昨晩放送された『Mr.サンデー』(フジテレビ)でのこと。アメリカの大統領が外遊の際も必ず核ミサイルを発射するための「核ボタン」を携行しているのは有名な話だが、同番組は今回のトランプもやはり「核ボタン」をもってきていることをVTRで紹介。VTRを受けて、司会の宮根誠司氏が「核のボタンが日本、それも先程まで銀座にあったというのは怖いですね」と話すと、コメンテーターのジャーナリスト・青木理氏がこう述べた。
「もうひとつ、かなり特異なのはトランプさんの不安定さって言うかね、アメリカのメディアを見ていると、大真面目に精神的なこの人は障害があるのではないかという議論までされている人なんですよね。そういう意味で言うと、こういう人物が核のボタンをもっているということに対する怖さを感じて、こんな大統領というのは歴代はじめてですよね」
きわめてまっとうな指摘だろう。ところが、この発言が放送されると、ネット上では大炎上。〈一国の大統領に対し酷いヘイト発言。失礼にも程がある〉〈青木理、とうとうトランプ大統領を精神疾患扱いした。こんなの流して本当にいいのか?〉〈同盟国の大統領を精神疾患呼ばわり。こういうやつをTVに出すなよ。日本の恥だ!〉とネット右翼がわめきはじめ、〈反日コメンテーター〉〈さすが北チョンの回し者だな〉などと総攻撃を繰り広げている。
さらに、嫌韓反中本を大量に出版している評論家の石平氏も、すかさずこのような投稿をおこなった。
〈青木理氏は「アメリカメデイアの議論」とし、トランプ大統領のことを「精神的障害あるのではないか」と攻撃する。民主主義国家の元首に対する罵倒としては度の過ぎた侮辱だ。結局彼らは安倍憎しがすべてであって、安倍と親密関係にある者なら誰にでも噛みつく。実はそれこそは本物の精神的障害である。〉(原文ママ)