貧困で進学断念した女子高生に「恵まれた環境」と説教…これが維新の本質だ!
たとえば、ネット上で「貧困だと言うならアニメグッズを買うな」などとバッシングされたNHKの貧困女子高生の問題では、長谷川は自身の家庭が〈少なくとも「お金のある家庭」ではありませんでした〉と明かした上で、こんな論を展開していた。
〈あのね、お金がないっていう状況は「そこから這い上がる力を身に着けられる絶好のチャンス」なのです〉
〈お金がある人は「お金のかかるいろんな経験」を出来ます。しかし、お金のない人は逆に「お金がないからこそできる様々な経験」を出来るのです。それらは単なる特徴であって、栄養失調になったりするレベルだとそれは問題ですが、貧困な生活であれば、それはそんな恵まれた環境は、私はないと思っています〉
NHKが取材をした女子高生は、家庭の経済状況によって進学を諦めざるを得なかったという事情を抱えていた。本来、このとき議論されるべきは、そうした相対的貧困層にいる学生たちへの奨学金制度などの拡充による公的な支援制度のあり方であるはずだが、長谷川は貧しさを「絶好のチャンス」などと勝手に問題をすり替え、“自己責任で社会を這い上がれ”と述べるのだ。
経済状況によって進学を諦めたという女子高生に対して「貧困は恵まれた環境」と説教を垂れる──。一方、この男を擁立した維新の会は、今回の選挙でも「教育無償化」を打ち出し、マニフェストで「家庭の経済状況に左右されず受けたい教育を選べる社会へ」などと謳っている。
結局、維新が言う「教育無償化」は憲法改正のための材料でしかなく、橋下徹から脈々とつづく新自由主義的な「自己責任」論こそが党の本質にある。だからこそ、こんな男を擁立したのだ。
事実、長谷川が松井一郎代表に議員になりたい旨を相談したのは、あの「透析患者は殺せ」問題で炎上していた真っ最中のとき。会食した長谷川と松井は、こんな会話をしたらしい。
〈「出来れば一緒にやりたいんですが…無所属の市議からで全然いいんです。ご迷惑をかけちゃうし…」と話すと、松井代表から「うん、やろ。ええやん。あかんかったことは謝ったらええねん。なんやったら俺が一緒に謝ったるわ。日本、変えよ」と励まされたという〉(産経WEST 2月10日付)