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「全国民が取り組め」の椎名林檎と対照的! メダリストの有森裕子が五輪至上主義を批判し「社会ファーストであるべき」

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『スマイル・ランニング フォー・レディース』(保健同人社)

「国民全員が組織員会」
「国内全メディア、全企業が、今の日本のために仲良く取り組んでくださることを切に祈っています」

 椎名林檎が2020年の東京五輪について国民にこう協力を呼びかけたことを、先日、報じた。

 椎名といえば、リオ五輪の閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニーでは企画演出・音楽監督を務め、東京五輪のセレモニーにもたびたび意欲を示しているが、冒頭の発言は朝日新聞のインタビューに応じ語ったものだ。

 しかし東京五輪をめぐっては、膨れ上がる費用、競技場をめぐる混乱、建設現場での過重労働など様々な問題が噴出しており、いまなお解決されていない。その元凶は東京五輪組織委員会委員長を務める森喜朗元首相による五輪の私物化にあるが、森元首相は安倍首相を後ろ盾に一切責任をとることなく、いまなお東京五輪最高責任者の椅子に居座り続けている。

 ところが、椎名は、こうした私物化や不祥事をなかったことにして、国民全員にオリンピックへの協力を呼びかけるのである。しかも「国民全員が組織委員会」とか「全メディア、全企業が日本のために取り組め」などというのは、戦時中の日本のスローガン“一億総火の玉”と大差ない。

 だが、暗澹とさせられるのはこの「オリンピックだから」という大義名分のもとに、市民の生活も人権も生命も犠牲にして当然という風潮が、椎名だけでなく、いま日本全体にはびこっていることだ。さまざまなかたちで、ボランティアへの参加が半強制的に呼びかけられ、批判的な意見を言おうものなら、「もう決まったのだから、文句を言うな」「非国民」などと罵声を浴びせられる。

 しかし、そんな“オリンピック圧力”のなか、ある人物が椎名とはまったく対照的な発言をしていることをご存知だろうか。元マラソン選手でバルセロナ、アトランタ五輪のメダリストである有森裕子氏だ。

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