下村元文科相と“密告者”扱いされた平愛梨弟が訴訟合戦へ?
さらにもうひとつ、下村氏には元秘書で「都民ファーストの会」公認候補として当選した平慶翔氏との“バトル”激化という問題もある。
6月4日の事務所開きに姉の女優・平愛梨さんが駆け付けたことで話題になった“アモーレ弟”こと平氏だが、「週刊文春」発売当日の会見で下村氏は、自らの説明責任を十分に果たさないまま、「週刊文春」への情報提供者が平氏である疑いがあると指摘、事務所の金の使い込みやパソコンを隠す業務妨害をしたことを認める署名入りの上申書を配布、次のような説明をしたのだ。
「元秘書がパソコンを隠し業務を妨害した事実についても上申書のなかで謝罪もさせています。週刊誌が入手したのが事務所のパソコンに入っていたデジタルデータであったとするなら、内部の犯行である可能性が高く、パソコンを一時隠し持っていた元秘書にも大きな疑惑をもたざるを得ません。偽計業務妨害などの刑事事件として告訴するべく、弁護士に相談しているところです。『週刊文春』についても、都議選中に記事を掲載すること自体が選挙妨害であり、内容が名誉毀損に当たると考え、告訴することを準備しているところであります」
「週刊文春」や平氏への法的措置の構えを見せる下村氏だが、前川喜平・前文科事務次官の出会い系バー記事と同様、内部告発者の信頼を失墜させることで疑惑の本筋から目を逸らす手法のようにも見える。下村氏の会見で犯罪者扱いされた平氏は同日のネット番組で、「今日は大変苦しい、そして悔しい出来事がありました。事実ではありません」と反論、次のように全面否定した。
「今日、私の筆跡という資料が配布された。私は見ました。字は私の字ではありません。そして、その中に書かれていることは事実無根であります。また週刊誌にデータを渡したという話もありましたが、これも違います。その3点、しっかりと申し上げさせていただきます」
さらに番組出演後の囲み取材で平氏は、「都民ファーストの会と協議しながら対応していく。名誉毀損など法的対応についても、ちゃんと具体的なかたちを取りたいと思います」と述べ、対決姿勢を露わにしたのだ。