「音楽に政治を持ち込むな」とは言わなかったネトウヨの二枚舌
繰り返しになるが、今回のケースでは政権与党が自身の政治活動にヒップホップの名を出したことにアレルギー反応を示しているわけではない。実際、オバマ前大統領はヒップホップの熱狂的なリスナーであることを公言し、ジェイ・Zやケンドリック・ラマーといったラッパーたちとの交流がしばしば報道されたが、それらが炎上することなどなかったのは知っての通りである。
今回、自民党のポスターが炎上したのは、現在の自由民主党という政党と、その総裁である安倍晋三が、陰に陽にレイシズムを煽り、新自由主義価値観のもと「強きを助け、弱きをくじく」政治をしているからであり、それはこれまでさんざん述べてきた通り、ヒップホップ的価値観とは180度真逆のものだからである。
ちなみに、話は少し横道に逸れるが、昨年6月、野外ロックフェス「FUJI ROCK FESTIVAL’16」に元SEALDsの奥田愛基の出演がアナウンスされたことをきっかけに、「音楽に政治を持ち込むな」との論争が巻き起こったことは記憶に新しい。
このときに「音楽に政治を持ち込むな」との馬鹿げた意見をがなりたてた人たちは、自民党新潟県支部に対しさぞかし強い口調で「政治に音楽を持ち込むな」と言うのであろうと思い動向を見ていたが、不思議なことにそういった声はまったく起きていなかったようだ。
この炎上騒動は、二枚舌なのはどちらか? ということも立証することになったようだ。
(編集部)
最終更新:2017.12.06 03:57