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共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」

【トンデモその4】
テロは予備罪で対応できるのに金田法相が存在しない「判例」を捏造して共謀罪を正当化

 金田法相のトンデモ発言はまだまだある。たとえば、政府が共謀罪がなければ対応できない事例としてあげる“大量殺人が可能となる危険性の高い薬品の購入”の防止に関し、野党が予備罪で対応できると指摘された金田法相は、「裁判例をみると、組織的殺人の予備に当たるとは言いがたい場合もあると考えている」と答弁した。

 ところが、具体的な判例を求められた金田法相はしどろもどろになって、「ご指摘の点は直接の判例はありませんが……」などと訂正。つまり、法務大臣が「判例」を捏造して共謀罪を正当化しようとしたのである。こんなことが許されていいのか。ダメに決まっている。

 なお、政府はほかにも現行法で対処できない例として“テロ組織がハイジャック目的に航空券を予約した場合”を強調してきたが、これも現行の「ハイジャック防止法」の予備罪で対応可能。事実、1970年当時の法務省刑事局長も「ハイジャックをする目的で、当該の航空券を買った場合は(同法の)予備罪にあたる」と答弁していた。つまり、「テロ対策」であるはずの共謀罪法は、そもそも立法事実が存在しないのである。

【トンデモその5】
自民党が政権批判への共謀罪適用を示唆するチラシ「『デマ』を流す人はこの法律ができたら困るから」

 ところが、自民党ときたら“テロ等準備罪に反対する人は法律ができたら困る連中”なる悪質なデマゴギーまで振りまいた。4月末に幕張メッセで開かれた「ニコニコ超会議」で、こんな文言の踊るチラシをばらまいたのだ。

〈もちろん、フツーの人が捕まるなんてことはない。居酒屋とか、LINEとかで冗談言っただけで逮捕?!とかってツイートをたまに見かけるけど、こういうのは、まったくのウソ。「デマ」を流す人は、この法律ができたら困るから??〉

「デマ」を流しているのは自民党のほうで、LINEやメールでのやりとりによって「共謀」と見なすということは、「手段は限定しない」との政府答弁で認めていることだ。しかも背筋が凍るのは、“共謀罪法案に反対=テロリスト”なる常軌を逸した言いがかりである。

 言っておくが、政策や法案に反対したり、政府批判を述べたりできるのは、民主主義国家の基本中の基本だ。安倍首相は例の加計学園問題の答弁で「印象操作だ」と連呼しているが、こうしたネット右翼ばりの極めて悪質な「印象操作」を繰り返しているのはいったいどちらか。少なくとも、政策を批判しただけで与党から「テロ」呼ばわりされる国で、共謀罪など言語道断としか言いようがない。

【トンデモその6】
自民党議員が本音をポロリ! 野党の対応協議に「いまのはテロ準備行為じゃないか」とヤジを

 逆に言えば、この「政府に反対したらテロリスト」なる狂気の考え方こそ、政府・自民党の本質なのだ。実際、4月21日の衆院法務委員会では金田法相が刑事局長らを“代打”に立てることで答弁を避け、議論が紛糾。そのなかで、質問に立った民進党の階猛議員と枝野幸男幹事長が対応を相談している際、自民党の土屋正忠議員がこんな暴言を飛ばしたのだ。

「いまのはテロ、テロ準備行為じゃないか」

 当然、民進、共産両党は謝罪と撤回を求めるも、土屋議員は「ヤジの内容は覚えていない」とシラを切ってうやむやにされてしまったが、こうした“テロ攻撃”は安倍首相も同様だ。

 先月、安倍首相は朝日新聞の加計問題報道をFacebookで「言論テロ」などと批判した漫画家の投稿に対し「いいね!」と同意。「公人中の公人」が報道機関を「言論テロ」と攻撃すること自体が異常だが、ようするに、安倍政権にとって不都合な事実を伝える言論は、すべて公権力が「テロ」と認定するということ。摘発の恐怖を煽って恫喝、まさに恐怖政治だ。安倍政権の方がよっぽど「テロリスト」と呼ぶべきではないか。

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