吉本興行株式会社ホームページより
相方・吉村崇よりも「破天荒」な徳井健太の真の姿
一見地味な雰囲気とは裏腹に、実は「破天荒」キャラの相方・吉村崇よりも「破天荒」であることが定着した感のある平成ノブシコブシの徳井健太。
数千万円規模の借金をつくってまでギャンブルにのめり込むギャンブル狂であり、また、「本当は千葉県出身で北海道出身ではないこと」「結婚して子どもが生まれたこと」「両親が離婚したため一時期母方の苗字になっていた」といった大事なことを「聞かれなかったから」という理由ですべて相方に黙っていたなど、一般人の感覚とは乖離した彼の人柄を伝えるエピソードは数多い。
そんな経緯から「サイコ」とのあだ名がつき、徳井のことをもっとも理解しているであろう相方の吉村にも「相方は非常に難しい人なんです。あまのじゃくで、例えば、一緒に戦っていたはずなのに、なぜか相方に刺されたりする。サイコロみたいで、いまだに何の数字が出るか読めないんですよ」(「月刊ザテレビジョン」2011年11月号/KADOKAWA)と言わしめる徳井だが、そんな彼の両親もまた、徳井並み、もしくはそれ以上に癖のある人物であることはよく知られている。
14年9月に放送された『オレたちゴチャ・まぜっ!~集まれヤンヤン~』(MBSラジオ)のなかで徳井は、冷蔵庫に入っていたウインナーを冷たいまま温かいご飯に突き刺して食卓に並べる不思議なおふくろの味エピソードを語ったり(ウインナーを茹でたりレンジに入れるのが面倒なので、お米の温かさでウインナーを温めようとしていたらしい)、父がギャンブルでこしらえた借金により自己破産したことがあるといった話を披露していた。とはいえ、メディア上で家族をネタにしていることが伝わると父が激怒するとのことで、詳細までは明かされてこなかった。
ムック本『文藝芸人』(文藝春秋)に徳井が寄稿した短編小説『団地花』では、そんな自身の家族のことが赤裸々に綴られている。
「自伝的家族崩壊小説」というキャッチフレーズが打たれ、〈幼い頃から感じていた家族への違和感をいつか小説にしたいと思っていた〉との徳井自身のコメントがついている『団地花』という作品。小説である以上、もちろんある程度の脚色は含まれているだろうが、前述したような家族エピソードを踏まえたうえで読み進めると、何ともリアルな描写に溢れているのだ。