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籠池、稲田、小籔が絶賛!安倍政権が復活狙う「教育勅語」の正体(前編)

籠池、稲田だけじゃなく小籔千豊も「教育勅語のどこが悪い」 ならば教えよう、教育勅語はここが悪い!

 この時点で、天照大御神の神話を基とする皇国史観丸出しだが、勅語はさらに「12の徳目」などといわれている“教え”を列挙している。

 1番目の「親孝行せよ」から、「兄弟・姉妹は仲良くせよ」「夫婦は互いに仲睦まじくせよ」「友だちはお互いに信じ合え」「自分の言動を慎め」「広く全ての人に慈愛の手を差し伸べよ」「勉学に励み職業を身につけよ」「知識を養い才能を伸ばせ」「人格の向上に努めよ」「世の人々や社会のためになる仕事に励め」「法を守り国の秩序に従え」と続く11番目までは、たしかに小藪の言うように、当たり前の「ええこと」しか書いていないようにも思える。

 しかし、問題は、最後の12番目の徳目とされる〈一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ〉とそれに続く〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉だ。これは、「国に危機が迫ったなら忠誠心を発揮してその身命を捧げ、それによって、永遠に続く天皇様の勢威を支えよ」という意味。明らかに国のため、天皇様のために命を投げ出せ、と言っているのだ。その考え方は、「天皇陛下のため」という言葉で国民に無謀な戦争に駆り立てた軍国主義思想そのものである。

 しかも、見逃してはならないのが、この部分こそが教育勅語の中核部分であるとういう点だ。〈以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ〉の「以テ」は、12の徳目すべてにかかっている。つまり、「親孝行」や「夫婦仲良く」とかいう、「ええこと」も、すべては「永遠の天皇様の勢威を支える」という目的のためにあるということだ。

 そして、教育勅語はこのあと、「このような心構え、行動がわたし(天皇)の忠実な国民であることを証明し、祖先の伝統を表す」と続く。

 いったいこれのどこが、「当たり前のええこと書いているだけ」ということになるのか。金日成への個人崇拝と主体思想を一体化させた北朝鮮の小学校教育とほとんど同じ、天皇崇拝の強制以外の何物でもないだろう。

 実際、教育勅語が国民に天皇と国家のために身を捧げる教育を目的にしていたことは、その発布までの経緯を見ても明らかだ。

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