瑞穂の國記念小學校HPより
安倍夫妻の関与が疑われている学校法人森友学園の国有地格安払い下げ問題。安倍首相はいまごろになってまるで森友学園や理事長の籠池泰典氏が「何の関係もない学校、一面識もない団体」であるかのように弁明しているが、これはとんでもない大ウソだ。
実際、ここにきて、森友学園や籠池理事長が、安倍首相の極右ネットワークの一角を形成していることを証明する事実が発覚した。
いま、ネット上に「シンポジウムin芦屋 これからの歴史教育を話し合おう」と題された一枚のチラシの画像が出回っている。これは、「日本の歴史文化研究会」なる団体の主催のもと、今月3月19日に兵庫県芦屋市で催される「第50回記念講座」の告知だ。
そこで「パネリスト」として記載されている人物のひとりに、聞きなれた苗字が見当たる。籠池町浪(ちなみ)氏。肩書きは「瑞穂の国記念小學院準備室長」。そう、彼女は籠池理事長の娘で、塚本幼稚園の教頭も務めている人物である。
この期に及んで、人前で教育論を語ろうという厚顔無恥ぶりもすごいが、ポイントは、このシンポの共催団体だ。そこには「日本教育再生兵庫」とある。これは、日本教育再生機構の地域組織だ。日本教育再生機構といえば、新しい歴史教科書をつくる会から分派した団体。子どもたちに愛国心を押し付ける道徳教育の充実を掲げ、歴史改竄主義の育鵬社歴史教科書の採択運動を展開するなど“極右教育”を推進している。理事長は、あの八木秀次麗澤大教授だ。
八木氏といえば、ご存知、安倍首相の“極右教育政策”におけるブレーン中のブレーン。安倍政権のもとで首相の諮問機関「教育再生実行会議」の委員を務め、昨年、官邸が生前退位の有識者会議ヒアリングメンバーにもねじ込んだ日本会議系の学者である。実際、安倍首相自身、2012年に日本教育再生機構が主催した大阪での集会に出席しているのだが、実はこのとき松井一郎大阪府知事も参加しており、安倍首相と維新の蜜月を支えるのに一役買っているとも言われている。
その安倍首相の息がかかった集会で、何が行われるのかは明白だ。シンポのお題目は「これからの歴史教育を話し合おう」だが、これはつまり、南京事件や慰安婦などの歴史を否定する運動の一環であり、そこで森友学園に見られるような極右洗脳教育が宣伝されるのは火を見るより明らかだ。