小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

百条委員会決定で追い込まれる石原慎太郎! しかし豪遊、公私混同…数多の疑惑をスルーし慎太郎を増長させたメディアの責任は…

 もちろん、これはほんの一例であり、共産党都議団によれば〈〇〇年四月から〇六年末までの七年弱で、知事交際費からの飲食を伴う支出は計百五十五回、約千六百十五万円にのぼる〉という。その内訳も、有名な高級料亭「瓢亭」で計277万5862円も支出し、石原の先輩が先代オーナーを務める高級フレンチ「アピシウス」では計151万9762円を支出するなど美食三昧。しかも、「こうした宴席を共にする相手の多くがいわば“身内”である側近やブレーン」(元都庁幹部)であり、さらには“本当の身内”である長男の伸晃が参加した会合の飲食代約19万円も知事交際費から支払われていたというから、呆れるほかない。

 また、飲み食いだけではなく、海外出張のほうも批判に晒された舛添要一前都知事を軽く凌ぎ、計34回の海外出張で総額約5億円という豪遊ぶりだ。なかでも目を見張るのが、2001年に行ったガラパゴス諸島への10泊11日1440万円の旅。この出張について、石原は当時、「(都議選の応援が)面倒くさいからガラパゴスに行った」などと発言している。選挙の応援が面倒くさいから血税で豪華クルーズの旅を満喫……さすが言い訳の酷さは天下一品だ。

 そして、なんと言っても忘れてはならないのが、石原の四男である延啓氏の“重用”問題だろう。小池百合子都知事が事業見直しを示している「トーキョーワンダーサイト」(TWS)は、若手芸術家の支援事業という触れ込みで始まったものだが、慎太郎元都知事はなぜか設立当初から、まったく無名の美術家である延啓氏を外部役員として抜擢。館長には慎太郎元都知事の知人で、延啓氏の留学時代の遊び仲間でもあった建築家の今村有策氏を起用し、副館長には今村氏の夫人で建築家の家村佳代子氏が就いた。

 その上、石原は自分が書いた「能オペラ」という脚本の“事前調査”という名目で延啓氏をドイツとフランスへ出張させ、その後もスイスへ出張させている。その旅費は言わずもがな公費から支出されている。

 さらに、である。TWSは本郷、渋谷、青山にギャラリーをつくったのだが、本郷ではステンドガラスを延啓氏にデザインさせ、高額ギャラを支払っている。 結果、TWSの予算は膨らみ続け、初年度は約5600万円だったのが、その4年後には4億7000万円にまで激増。東京都美術館など都の運営する他の文化事業は軒並み補助金をカットしていたのに、自分の息子の事業にはこのように湯水のごとく税金を注ぎ込んでいたのである。

 こうした疑惑は共産党などが追及し明るみに出るのだが、これを追及された石原は「余人をもって代え難かったら、どんな人間でも使いますよ、私は、東京にとってメリットがあったら。当たり前の話じゃないですか、そんなこと!」と逆ギレ。たとえ延啓氏が「余人をもって代え難い」才能をもつ芸術家であろうと、自分の息子の事業に4億円もの血税を使い、公費で出張して良い理由にはならないのは当然の話だ。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する