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アパグループ代表がユダヤ団体から抗議受け「ユダヤ陰謀論」 撤回!「南京虐殺なかった」は開き直ったのに

 しかも、ユダヤ人をひとくくりにして、タックスヘイブンで不当に租税回避を行っているなどというのも、「金に汚い」「ずる賢い」といった典型的なユダヤ人差別にほかならない。実際、租税回避を暴露したパナマ文書には、キャメロン英首相の父やアイスランド首相などの名前もあったし、日本人や日本の企業も名を連ねていた。

 ユダヤの多くが民主党支持というのも疑問だ。元谷氏いわくベトナム戦争もイラク戦争もユダヤ人の陰謀で始まったというが、イラク戦争を始めたブッシュもベトナム戦争に本格介入したアイゼンハワーも共和党の大統領だ。だいたい、元谷氏が「ちゃんとした考えを持った人」「勝って良かった」と持ち上げるトランプだって共和党だが、トランプ政権のキーマンといわれる娘婿クシュナー氏がユダヤ系で娘イヴァンカもユダヤ教に改宗している。トランプはクシュナー氏の影響で、在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移そうとしているとさえいわれている。

 とにかく言ってることが支離滅裂で、そうした浅薄な偏見に基づいて「ユダヤは〜」などと、人種をひとくくりにした差別発言をしているのだ。

 なお、「Apple Town」には日本語と同時に英訳版も収録されている。問題の元谷氏の発言は“Jewish people control American information, finance, and lows, and they benefit greatly from globalization because they move their massive profits to tax heaven so they don’t have to pay any taxes.”(ユダヤ人はアメリカの情報、金融、法律を支配しており、税金を一切払わなくてもよいように膨大な利益をタックスヘイブンに移しているから、グローバリゼーションから多大な利益を得ている)と訳されており、さらにユダヤ人に対して攻撃的な印象だ。ユダヤ系団体から大きな反発をくらうのは当然だろう。

 アパグループはこうした批判を受けて、国内向けには謝罪ではないとしつつ、問題個所も速攻で削除修正。元谷氏による「私が記したことが反ユダヤ主義的思想という誤った印象を与えしまったことは残念」という釈明コメントを発表した。

 だが、これは決して本音ではないだろう。というのも、これまでも元谷氏はさんざんユダヤ陰謀論的な言説を、確信犯的に振りまいてきたからだ。たとえばこんな感じだ。

〈先の大戦の遠因は、メディアのせいで、ユダヤ人を敵に回してしまったことだ〉
〈国を失い二千年に亘って流浪の民となり、辛酸をなめ尽くしたユダヤ人だが、その間にユダヤのネットワークを作り、世界中で金融・メディア・法曹界を牛耳り、自分達を守る手段として、情報謀略戦を展開してきた〉
〈アメリカのマーケティング会社は大統領選の時には膨大な予算を使って依頼候補を応援したり、敵対候補を非難するネガティブキャンペーンを実施して効果をあげている。ユダヤの情報ネットワークを使い事実に反する記事や報道を改めさせる〉(「アップルタウン」15年11月号)

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