また、狩野の記事が掲載された1週前の「FRIDAY」では、マギーの不倫が報じられたが、こちらに対する反応もベッキーのときとはうってかわって、一切、取り上げられることはなかった。これは、マギーがバーニング系列であるレプロエンタテインメント所属だったからだ。
そういう意味では、田村亮のツイートは誤爆とはいえ、こうした状況に風穴をあける絶好の機会になったはずだが、前述のように田村は全面謝罪。テレビやスポーツ紙はこのツイート自体を完全に無視した。芸人仲間たちも、相方の田村淳が「謝らなくて良いような気がする」とフォローしただけで、出演している情報番組やツイッターでも、誰もその発言に触れようとしなかった。
なかでもがっかりしたのが、松本人志だ。周知のように、松本は今年の1月1日に放送された『ワイドナショー元旦SP』(フジテレビ)で、テレビのワイドショーが大手芸能プロダクションのスキャンダルを一切扱わない、という問題に踏み込み、「この違和感は、もうあの、テレビ業界の人たちも、もうそろそろ気づいてほしい」と警告を鳴らしていた。田村亮のツイートも、それに背中を押された感もある。
当然、こんなふうにテレビの現状を嘆いていた松本ならば、今回の田村亮のツイートに対しても何かコメントするかと期待して、1月22日の『ワイドナショー』を見たのだが、結局、狩野英孝の事件を、「(狩野は)釣りが下手なんです、きっとね」などと、女性差別的ないじりをしただけで、亮の問題については、一言も触れなかった。
また、放映中、「マギーのこと話したい」などといったセリフを口にして、マギーがタブーになっていることをギャグのように示唆したが、東野幸治に「それはNGですから」と止められると、それ以上、話すことはなかった。
年始の『ワイドナショー』で語ったことはやはり、「自分たちだって言いたいけど言えないんだよ」と言い訳するための、アリバイ的な発言でしかなかったということなのか。
いずれにしても、SMAP問題や松本の発言で風向きが変わるかと思われたジャニーズタブー、バーニングタブーだが、この調子では、結局、これからも今まで通りの状況が続くのだろう。ジャニーズやバーニング系のタレントはどんなスキャンダルを起こしても、どんなにネットで事実が広まっていっても、テレビとスポーツ紙が取り上げないから逃げ切れる。ロンブー亮のみならず「ジャニーズやバーニングはいいなぁ〜」というタレントたちの心の声が聞こえてきそうである。
(島原らん)
最終更新:2017.11.15 06:22