まさに本質をつく指摘だろう。安倍政権は「駆けつけ警護」付与という“実績”を作りたいだけで、南スーダンの平和維持など、まったく考えていないのだ。この姿勢は“本末転倒”としかいいようがない。しかも、アメリカのパワー国連大使が「武器禁輸は南スーダンの国民のみならず、現地で活動するPKO部隊の安全確保の手段にもなるので、武器禁輸に反対するのは極めて疑問だ」と指摘していたように、こうした日本政府の動きが自衛隊を守るどころか、さらに危険を増大させる可能性もある。
しかし、安倍政権にとって、そんなことはどうでもいいのだろう。安倍首相が考えているのは、政治実績のための自衛隊利用のみ。そのために、都合の悪いことはすべてスルーして目をつぶる。ジェノサイドを煽動することになってもなんの痛痒も感じない。
そもそも、戦闘状態にある南スーダンへの自衛隊派遣は「PKO5原則」違反にあたる。そして、安倍政権には“平和維持への貢献”という大義がないこともはっきりした。今すぐ、南スーダンのPKOから自衛隊を撤退させるべきだ。
(宮島みつや)
最終更新:2017.11.12 01:40