しかも、救いがたいのは、こうした時代錯誤の極右論客へのヒアリングをゴリ押ししたのが、安倍首相本人だったという事実だ。時事通信は、天皇に「ちょっとおかしいんじゃないか」と絡んだ平川氏と、「天皇は種さえあればいい」とうそぶく渡部氏からの意見聴取は、とくに安倍首相が希望したと報じたが、他の日本会議系メンバーも安倍首相のゴリ押しだったという。
「八木氏と櫻井氏も安倍首相の希望です。安倍首相は、有識者会議ではあまり露骨な人選はできなかったぶん、ヒアリングに自分の人脈をゴリ押しし、天皇の動きに釘を刺そうとしたのでしょう」(宮内庁担当記者)
戦前の国体明徴運動は個人主義、自由主義をも否定する運動に発展したが、安倍政権の狙いもそこにあるのだろう。まさにとんでもない“逆賊政権”というしかない。
(宮島みつや)
最終更新:2016.11.09 11:50