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高速増殖炉「もんじゅ」廃炉の裏で、経産省や電力会社ら原発マフィアたちが新たな利権貪る新高速炉開発計画

 それでもなお、政府は“夢の原発”“第4世代の新型冷却高速炉の研究”などという美名のもと、「ASTRID」プロジェクトを進める方針だ。また核燃料サイクルの堅持だけでなく、各地の原発の再稼働、青森県・六ヶ所村の再処理工場竣工、プルサーマル推進、MOX燃料加工工場の建設、青森県むつ市の使用済み燃料中間貯蔵施設の竣工などを推し進め、そのために莫大な国費が投入されてきた。

 しかも、さっそく産経新聞が「高速増殖炉 『シンもんじゅ』を目指せ 核燃サイクルは国の生命線だ」(9月18日)と掲載すれば、読売新聞も負けじと「もんじゅ「廃炉」 核燃料サイクルを揺るがすな」(9月22日)と社説に掲載するなど、安倍政権親衛隊メディアはそれを後押しし、煽り続ける。

 実現が疑問視される高速炉だが、政府や原発ムラはそれに頓着する気配すらなく、新たな計画に莫大な金をつぎ込むだろう。福島第一原発の収束さえままならないなか、行き場のない高レベルの放射性核廃棄物の解決策は、核燃料サイクルではなく原発関連施設のすべての停止と廃炉しかないはずだ。
(伊勢崎馨)

最終更新:2017.11.24 07:06

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