甘利明公式サイトより
やっぱりか。8月15日、法務省の事務方トップである法務省事務次官に、あの黒川弘務官房長が昇格することが発表された。
「あの」といったのは、黒川官房長が甘利明前経済再生担当相の口利きワイロ事件を潰した人物だからだ。
「甘利の容疑は、建設会社の依頼で、都市再生機構(UR)へ移転補償金の値上げを“口利き”した見返りに賄賂を受け取っていたというもので、最低でもあっせん利得処罰法違反、場合によっては刑法のあっせん収賄罪も成立する案件でした。ところが、黒川官房長が捜査現場に圧力をかけ、秘書の立件すら潰してしまったのです」(全国紙司法担当記者)
この黒川官房長はもともと“法務省の自民党代理人”と言われるほど政界とべったりの人物で、直前には、菅義偉官房長官や佐藤勉自民党国対委員長(当時)らと会っているところも目撃されている。
本サイトは、甘利大臣の不起訴が決まった直後、この黒川官房長がいかなる手口で捜査を潰し、その背後には政界とのどのような癒着、裏取引があったかを暴いている。また、その際には、論功行賞で次の人事で法務省事務次官に就任することも確実だろうと指摘していた。
このときの記事を再録するので、現在の法務・検察がいかに安倍政権に牛耳られてしまっているか、法の下の平等などないに等しいか、ということを認識してほしい。
(編集部)
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6月1日、あの甘利明前経済再生担当相について、東京地検特捜部が不起訴処分にするというニュースが、一斉に流れた。しかも、甘利本人だけではなく、同じく告発を受けていた公設秘書2人も立件見送りになるという。
いっておくが、犯罪が軽微だったわけではない。甘利がやったことは、今、マスコミが大騒ぎしている舛添要一都知事の政治資金問題などとは比べ物にならない、政治家としては最も悪質な賄賂事件だった。しかも、特捜部は最近、政界捜査に弱腰になっていたとはいえ、小渕優子元経産相や小沢一郎のケースのように、秘書の立件まではやるのが普通だった。それが、今回は一切なんのおとがめもなし。これはいくらなんでも異常すぎるだろう。
取材してみると、今回の不起訴決定の裏には、法務省幹部の露骨な捜査潰しの動きがあったことがわかった。しかも、この幹部は明らかに官邸と深いつながりのある人物だった。