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マツコ・デラックスが小池百合子に共演NG宣言した理由…7年前のコラムで小池のことを「権力志向のホステス」

 マドンナが下積み時代、ポルノまがいの映画に出演したり、ヌードモデルなどの仕事までして名前を売ろうと躍起になっていたのは有名な話だ。ただ、それは、男たちの下衆な欲望を自分の成功のための踏み台に利用しただけだった。そしてスターダムにのし上がるとマドンナは、一転して「強い女性」「自立した女性」のイメージを世界中に広め、マツコの言う通り世界を変えた。

 特に、1989年にリリースされ大ヒットした「エクスプレス・ユアセルフ」は、女性には自分たち自身の愛を追い求める権利があるし、誰に縛られることもなく自由に生きていいのだと高らかに歌い上げており、フェミニズム讃歌としてテレビドラマ「Glee」でもカヴァーされるなど、30年近く時が経った現在でも愛され続けている。

 当時のマツコは、小池百合子の「政界渡り鳥」っぷりには微妙なものを感じながらも、それは単なる「ステップ」であり、いずれマドンナのような存在になってくれればそれでいい。そう思っていた部分もあったのかもしれない。前述のコラムは半分留保しつつもこのように締めくくられている。

〈小池百合子がそうだとは言わないけど、きっと日本にも、そんなしたたかな、しなやかな女性が、女性政治家が現れてくれるんじゃないかって、そう信じて見続けてみるわ……〉

 しかし、その小池百合子が都知事という権力を手に入れた今、マツコは冷たく共演拒否を言い放った。

 その理由はおそらく、小池百合子の方向性がマドンナのそれとは180度真逆のものであることがわかったからだろう。小池にとっては、地位や権力を手に入れることだけが最終目的であり、女性の自由や人権なんてつゆほども考えていない。むしろ、本サイトで度々指摘している通り、権力奪取のためには、改憲や核武装を叫び、在特会のようなヘイト勢力と平気でつるむただの「保守オヤジ」でしかない。そのことを完全に理解したのではないか。

 もしかしたら、過去にマドンナを重ね合わせてほんのわずかでも期待をしてしまったことへの後悔が、怒りを倍増させていたのかもしれない。

 いずれにしても、マスコミがこれだけ小池百合子を絶賛する中で、その本質を見抜き背を向けるとは、さすがマツコというほかはない。ぜひ、キー局でも同様のその批判的姿勢を貫き、小池に騙されている都民の目を覚まさせてやってほしいと思うのだが、それはやはり無理な相談なのだろうか。
(井川健二)

最終更新:2016.08.04 11:07

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