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日本会議特集を組んだテレビの選挙特番が自主規制でカット、「日本会議事務局の会員勧誘録音テープ」の内容を全公開!

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日本会議公式ウェブサイトより


 参院選投票日の7月10日夜、各局がいつものように選挙特番を放映したが、今回、印象的だったのは、複数の番組が「日本会議」を特集したことだった。

 日本会議は、安倍自民党と一体になって改憲運動を展開してきた極右団体だが、この数年、その実態がにわかに注目を集めている。今年に入ってからは菅野完『日本会議の研究』(扶桑社)を皮切りに、上杉聰『日本会議とは何か』(合同出版)、俵義文『日本会議の全貌』(花伝社)など、関連書籍が相次いで出版。週刊誌も毎号のように特集を組むなど、一種の“日本会議ブーム”といってもいい状況になっている。

 そんななか、今回の選挙特番で各局がこぞって日本会議を取り上げたわけである。たとえばテレビ東京は、日本会議神奈川の総会を取材。キャスターの池上彰が神社を訪れ、日本会議と神社本庁、そして改憲の署名運動などを行うダミー団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などの運動の模様を報じた。

 フジテレビでは、三重の日本会議四日市支部を取材し、会員の声を伝えた。また、昨年、菅義偉官房長官が安保法制を合憲とする憲法学者のひとりとして名前をあげた、日本会議の中心メンバーである百地章日本大学教授へのインタビューなどを放送。安倍首相との中継のなかでは司会の宮根誠司が「日本会議は安倍さんにとってどんな存在なんですか?」と聞く場面もあった(安倍首相は苦笑いしながら軽くいなして、宮根もそのまま追及することなく終わったが)。

 そしてテレビ朝日では、参院選自民党候補者の山谷えり子氏の決起集会に、日本会議政策委員で安倍首相のブレーンのひとりと言われる伊藤哲夫氏(日本政策研究センター代表)や、日本会議を事実的に取り仕切っていると指摘されている椛島有三事務総長が出席している模様を放送。取材で椛島事務総長から「(日本会議として山谷氏を)推薦している」「(支援は)全国各地で」「(動員も)できるでしょうね」というコメントを引き出し、日本会議の会員が山谷氏の選挙運動を手伝う模様も放送した。

 各局ともに、日本会議とはいかなるものかを全国区のテレビ放送で報じた意義は少なくはないだろう。しかし残念ながら、その深部まで伝えることはなかった。

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