■ヘイト御三家もバラバラに…ネトウヨに頼った極右政党の最期
☆☆☆ 西村眞悟&中山成彬(日本のこころを大切にする党/比例)
2014年の衆院選で大敗を喫した次世代の党が、日本のこころを大切にする党と名前を変えてリニューアルしたはいいものの、比例でかろうじて1議席を取れるかどうかという極めてキビシイ状況。まあ、ネトウヨ頼りの選挙戦という時点でハッキリ言って終わっているのだが、しかし、やはり「ウヨミシュラン」ともなれば、この方々を無視するわけにはいかないだろう。
中山成彬氏といえば、08年9月に麻生内閣の国土交通大臣に就任したと思ったらわずか4日で辞任したことで有名。原因は「(成田空港反対派の住民は)ごね得」「日本は単一民族」「日教組の強いところは学力が低い」というトリプル暴言。近年でも「自分の子や近所の娘が連行されるのを黙って見ていたのか。そんなに朝鮮人は弱虫だったのか」など、差別主義丸出しの発言を連発している。
同じく“ネトウヨの神”こと西村眞悟センセイといえば、もう何度も繰り返すのもアレではあるが、小渕内閣での防衛政務次官時代に雑誌のインタビューで「集団的自衛権は『強姦されている女を男が助ける』という原理ですわ」「柔らかい乗り物(女)には乗れませんけど、カタイ乗り物には乗り放題ですわ」などと放言。ちなみに、去年の年末には『国家の覚醒 天壌無窮、君民一体の祖国日本』なるイカツイ表題の本を展転社から上梓したが、やはり内容はお察しのとおりだ。
当然、この2人はあまりにもレベルが高すぎて「ウヨミシュラン」でも☆3つの殿堂入りである。しかし、本サイトとして気になるのは、やはり「日本のこころ」という党の行く末だ。かつての同志である平沼赳夫センセイは離党、石原慎太郎センセイは引退、そして田母神俊雄センセイは逮捕。“ヘイト御三家”と呼ばれた重鎮が次々いなくなり、今回の選挙でもかなりの苦戦が伝えられている。
あれだけネトウヨのこころを熱くさせた、たちあがれ日本→次世代の党→日本のこころという極右政党の系譜は、完全に終焉に向かいつつあるということだろう。ここは大好きな武士道精神とやらで、とっとと潔い幕引きを願いたいところだ。
■日本会議ご推薦!自作のトンデモ憲法前文で「脳内お花畑ぶり」を発揮!
☆☆☆ 山谷えり子(自民党/比例)
自民党のなみいる極右候補者のなかで、最も存在感を発揮しているのはやはりこの人、山谷えり子氏だ。在特会との蜜月写真も記憶に新しく、日本会議も組織として推薦することを明かしている(「週刊ポスト」6月24日号/小学館)。
山谷氏と言えば、本サイトでも何度も指摘しているように、トンデモ教育理論「親学」の推進やジェンダーフリーバッシングが有名だ。とくに望まぬ妊娠を“自己チュー”の一言で済ます感覚はもはや常軌を逸している。
〈子どもは男女がご縁で結ばれて授かる、掛け替えのない存在でしょう。ところが教科書では中絶を女性の自己決定権、基本的人権という言葉で正当化するのです。何という浅はかなエゴイズムなのだろうか〉(「正論」14年8月号)