討論会の終了間際、再びリテラから最後の質問に入る。
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上念 いくら偏っててもいいですよ質問。
――ありがとうございます。先ほど討論の内容を頭のなかで振り返っていて思ったんですけど、たとえば(小川氏は)安倍氏の政策がヒトラーの政策に似ているという報道を「非常識だ」とおっしゃいましたね。一方で、ですね、これケントさんだったと思うんですけど、「メディアに対して抗議の電話を組織的にやりまくるのが『圧力団体』だ」とおっしゃっていましたよね。いろいろな具体例もあげていました。
ところが、やっぱり小川さんの過去の発言を見ていると、こういうことを言っているんですね。2014年の「Voice」で言っています。
〈マスコミ正常化については、草の根保守層に非常に大きな実績がある。それを忘れないでほしい、私はこの点を声を大にして言いたい。
自民党総裁選で安倍氏が当選した折のカツカレー報道に端を発した、安倍バッシングへの、保守層の強烈なテレビ局攻撃です。あれは実に効果的だった。〉
ようするにテレビ局へのクレーム攻撃を評価していて、また、こうも言っている。〈再びあの、我々が例外的に勝利を得られる戦ひ──不当なマスコミへの大量の抗議電話といふ戦ひに絞り、今度こそそれを組織化すべきではないでしょうか〉。これ、「圧力団体」じゃないですか。
小川 あの、それはいつの私の発言?
――ご著書にも書いてありますよ。『最後の勝機(チャンス)』という本ですね。「Voice」の2014年3月号が初出。
小川 わかりました。「視聴者の会」の活動とまったく関係ありません。
――でも、ホームページで見たんですけど、ボランティア募集のなかに「メディアへの問い合わせ」という項目がありましたよ。これを(視聴者の会からボランティアに)お願いしたい、と。
小川 あの、いやいや、(いまはホームページから)外しているでしょ。そういう問題を認識して外したんですよ。いろいろそういう風に捉えられるといけないから……
――少しはそう(問題のある行為だと)考えていた。
小川 (いまは)完全に、情報、情報提供に運動を絞っているわけですよね? で、情報提供自体もいまスポンサーに対してしてませんから、まだ。
――まだ?
上念 あの、ちょっと補足です。まあ、もともとそういう人だと思われている小川榮太郎さんですから(小川氏、声をあげて笑う)、そういうリテラさんがご懸念されるようなことやるだろうと思われている人なので、そういう風に誤解を受けるような「スポンサーへの圧力」というページももうやめましたし、「問い合わせ」っていうのもやめましたし、それから調査に関してもむしろ反対派の立場に立ってかなり厳しめな評価をさせていただいて、数字を出させていただいてるんです。
でも、「小川、お前は『約束の日』なんて安倍首相応援の本を書いただろう、本書いて(買って)もらっただろう」というね、そういう属性で小川さんを批判するってことは、これある種のね、差別とかヘイトスピーチですよ!?