たとえば、新曲の「泡沫サタデーナイト!」を作詞作曲した、人気バンド「赤い公園」のギタリストでSMAPに「Joy!!」を楽曲提供したことでも知られる津野米咲は、ズッキの存在についてこのように語っている。
「彼女の笑顔には何度も救われていますし、“もう難しく考えてんじゃねえよ”って言われているような気になるんですよね。だから、そういう思いも曲に、こう、したためられたらいいなと思ってつくりあげた曲なので」
「ときには身体を張って、わたしたちを元気づけて、わたしたちを闇の世界から引きずり出してくれるような、そういうパワーがあるなって思って」(NHK-FM『ゆうがたパラダイス』での発言)
津野のこうした思いは、《ああだこうだゴシップ蔓延る諸説/そんなもんはスルーでいいじゃないか/私だけにしかきっと踊れない/そんなビートがある》という歌詞にも表れている。ズッキにしか表現できないパフォーマンスに、多くの人が救われ、その存在を心に焼き付けた。それは紛れもない事実だし、これこそが真のアイドル性というものではないだろうか。
卒業後は福祉の仕事に就くための勉強をしたい、と話しているズッキ。いまはただ彼女の今後の未来が明るいものとなることを祈るばかりだが、同時に、アイドルを取り巻く環境が画一化された価値観から解き放たれることも願いたい。
(大方 草)
最終更新:2016.05.27 03:21