小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

急死した元朝日・若宮啓文にネトウヨと百田尚樹が「ざまあみろ」と攻撃!「安倍叩きは朝日の社是」はデマなのに

 一方、朝日新聞社はこの安倍首相の答弁について、14年10月31日付朝刊で〈朝日新聞社に「安倍政権を倒す」という社是はなく、主筆が話したこともありません〉と断言。そして、若宮氏自身もこのように全面否定している。

〈驚いて(三宅氏に)電話しましたよ。そうしたら、三宅さんは「いや、たしかにそう言ったよ」と。だったらどこで言ったのかと聞いたら、「記憶がない、どこかで立ち話で言ったんじゃないか」とそういう話だったんです。だから「いや、それは三宅さんの勘違いですよ。そもそも私は『社是』とか『国是』なんて言葉はあんまり好きじゃないし、どこかでそんなことを言うことなんてない。想像さえつかない」と。だから、本でその話を読んだときも本当に狐につままれたような気持ちだったんですよ。〉(ウェブメディア「現代ビジネス」15年5月2日付より)

 これは田原総一朗氏との対談記事での発言だが、さらに若宮氏は「言った言わないの水掛け論」で終わらせないよう、「社是」発言のありえなさの証明としてこう続ける。

〈それで『約束の日』を出した幻冬舎に、まだ私が朝日新聞にいた頃の話なので、朝日新聞社として厳重に抗議文を出したんです。そのときに「三宅さんが言っているように、朝日新聞が安倍さんのいいことを褒めずにすべて叩いたかどうか、事実で証明しましょう」ということで、いくつか私の論説主幹時代の社説をコピーしてそれをつけて出したんですよ。
 そうすると、ハッキリわかったのは、少なくとも三つの社説で安倍政権を高く評価しているんですね。そういうこともあるから、もし社是だったら私は社是に反したということになるわけですよ。でも、そんなことはあり得ない。〉(前出「現代ビジネス」より)

 ちなみに、若宮氏は、百田氏が田原氏との対談本『愛国論』(KKベストセラーズ)でこの「安倍叩きは朝日の社是」発言を事実のように語ったことについても、版元に「厳重抗議」をしたという。事実、百田氏自身も4月29日にツイッターで若宮氏から謝罪訂正を求める内容証明付郵便が送られてきたことを認めている。

 若宮氏がここまで徹底して発言を否定し、抗議を行ったのは当然だろう。そもそも安倍氏とその応援団の仕掛けで世に出た『約束の日』の“与太話”が、いつの間にか「事実」のように流布され、しかも安倍首相自身がこれを根拠に攻撃してきたのだ。まさに風説の流布である。

 ところが、冒頭で挙げたように、安倍政権の応援団であるネット右翼たちは、こうした経緯をネグって、ひたすら若宮氏を“「安倍叩きは朝日の社是」と公言した反日マスコミの大ボス”扱い。何度でも繰り返すが、若宮氏がもう自らの口で反論できないのをいいことに、こうして悪罵し続ける様は、1ミリの品性もなければ知性もない。まぎれもなく“カス”である。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する