最後にひとつだけ、そんなネトウヨたちに言っておきたいことがある。
若宮氏は、君たちがイメージしているガッチガチの護憲派でもなければ、ましてや“9条信者”でもなかった。朝日主筆としての若宮氏の最後の仕事である13年1月12日付コラムでも〈9条を改めることがすべて危険だなどとは思わない。それは朝日新聞にとっても悩ましい問題だった〉と書いている。正直に言えば個人的には首肯しかねる意見ではあるが、しかし、それでも若宮氏が改憲に慎重さを求めて止まなかったのは、〈9条は過去に軍国主義で失敗した日本のメッセージであり、自衛隊は国民に広く定着、そのことが周辺国にも安心感を与えてきた〉という事実があってのことだ。
〈刺激と反発の悪循環は止めなければならない。周辺国の指導者にも日本のリーダーにも、ぜひ考えてもらいたいことである。〉
そう朝日主筆として結んだ若宮氏に対して、「無能なサヨク工作員を中国が粛清か?」「スパイが雇用主に粛清された、ってことでFA?」などとほざいているネット民たち。本当に、やりきれない。
(梶田陽介)
最終更新:2016.04.30 09:40