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乙武氏不倫で噴出するゲスな「障害者差別」を許すな! 古市や宮根の“障害者の恋愛”への特別視も差別だ

 今回、乙武氏の不倫騒動に意味があったのは、むしろ、そういう障碍者に対する固定した見方に風穴を開けたことだった。

 乙武氏は、ハンディキャップとは関係なく、選挙出馬とあわせてこの不倫を糾弾された。つまり、健常者であるほかの議員と同じように“不倫”という行為を責められた。

 前述したように、本サイトは不倫そのものを否定する立場にないが、障碍があることを特別視せず、同じように不倫報道を展開するというかたちは健全なものだ。逆にいえば、古市氏や宮根はそうしたあるべきかたちを引き戻し、「障碍」を理由に不倫を許せと論陣を張った。

 世に蔓延る障碍への差別視がメディアにタブーを生み、そうして“隠す”ことが、新たな差別を生む。それは障碍者に対するものだけではない。在日朝鮮人の話題に触れることをメディアが極端に恐れるばかりに、一方で在日特権などという妄想に過ぎないデマが流布され、新たな差別や偏見を生んできた。

 今回の報道では、そうしたタブーが少し破られた印象をもっていたが、乙武氏へのネット上の醜悪な書き込みを見ていると、この社会は想像以上に差別に満ちている。

 乙武氏が出馬するのであれば、政治家としての資質を糾弾することは当然、必要だが、一方で、ネット上に溢れる乙武氏への誹謗中傷、グロテスクな障碍者差別を許してはならない。「ゲスの極み」は、そうしたやつらのほうだ。
(田岡 尼)

最終更新:2017.11.24 09:23

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