日本会議ホームページより
「もしもし、日本会議です」
2月9日、ライターAの携帯電話に突然、知らない番号からコールがあった。出てみると、相手はこう名乗ったという。
本サイトの読者にはおなじみだと思うが、「日本会議」とは日本最大の右派政治団体。下部組織の「日本会議国会議員懇談会」には安倍晋三首相をはじめ現内閣のほとんどの閣僚が参加しており、英紙「The Economist」や仏誌「L'Obs」などの海外メディアからも、その戦前回帰的思想の危険性を指摘される極右団体だ。
いったい、何事かとおもったら、有料会員のお誘いだった。実は昨年11月、Aは日本武道館で開催されたある集会に本サイトの記者と一緒に参加していた。それは、「今こそ憲法改正を!1万人大会」という、安倍首相もビデオメッセージを寄せ、改憲への意気込み語った大規模集会だ。同大会の主催は「美しい日本の憲法をつくる国民の会」なる団体で、Aは同会HPの応募フォームから電話番号や住所などの個人情報を記入していた。
「電話を受けるまで気に留めなかったのですが、前日には自宅にA3サイズの封筒が届いていました。差し出し人は日本会議事務総局で、“去年の11月の改憲集会の参加の御礼と、日本会議ご入会のご案内”とありましたから、個人情報を流用したのでしょう。しかし、直接電話までしてくるとは驚きました」
Aは「ちょっと面白そうなので」会話を録音しておいた。聞いてみたら、なかなか香ばしいやりとりしていたので、ここに公開したい。できるかぎり忠実なかたちで再現するために、註釈を入れる場合はカッコで表しているので、ご了承いただきたい。