小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

紅白最低視聴率を生んだNHKの異常なジャニーズ依存 籾井会長は嵐とタッキーのコンサートに…

 しかし、大トリで「まつり」を歌い華々しく紅白を去っていった北島三郎に比べ、今回の森進一に対する態度はあまりに冷た過ぎるものだった。出場順もトリではないし、「おふくろさん」の熱唱もさほど盛り上がることもなく終わった。ジャニー喜多川社長も「みんなが冷たすぎるからですよ」と落胆のコメントを残している。そして、ジャニー喜多川社長はこれからの紅白歌合戦のあり方について続けざまにこう述べた。

「僕が一番、欲すること。若者とベテランが手をつないでやる。それが紅白であって欲しい」

 ごもっともな意見である。紅白歌合戦は「国民的番組」として、老若男女問わず家族皆が楽しんでお茶の間で見られるものを目指さなくてはならない。そのためには、若手とベテランをバランスよく配置することは必須だ。

 しかし、この発言を聞いて皆が同じことを思ったのではないだろうか。「ジャニーさん、あんたが言うか?」と。

 盛んに報道されていた通り、今回の紅白は、嵐、関ジャニ∞、近藤真彦、SMAP、TOKIO、Sexy Zone、V6。白組出演者26組のうち7組もジャニーズ関連歌手が連なる、ジャニヲタ以外誰も喜ばない、ジャニーズ歌合戦状態であった。しかも実際に人気の高いSMAPや嵐ならまだしも、イノッチ、岡田准一以外は目立った活動もなくグループ人気はとっくにピークアウトしているV6や十年以上ヒット曲もなく歌手活動も開店休業状態の近藤真彦までも事務所から言われるがままに押しつけられるありさま。近藤にいたっては、35周年イヤーとやらを理由に、森進一を差し置いてトリに無理矢理ねじこまれる始末で、もはやジャニヲタですら喜ばない事態となっていたのだ。ここまで来ると、NHKとジャニーズ事務所の関係も「ジャニーズ推し」といったかわいいものではなく、もはや、「癒着」と揶揄したくなるほど。つまり、ジャニー喜多川社長は今回の視聴率低迷に関する「A級戦犯」とも呼べる存在なのだ。

 実際、NHKとジャニーズ事務所の関係は強固で、1月7日に行われた定例会見では、籾井勝人会長が年末に嵐と滝沢秀明のコンサートに足を運んだことを明かしている。

 ただ、紅白がこのようなジャニーズ一辺倒の状態になってしまうのも仕方のない一面はある。「家族」という考え方の変化、テレビ離れ、価値観の多様化、そして、歌謡曲の衰退にJ-POPの隆盛といったさまざまなファクターが積み重なり、紅白歌合戦の視聴率は年々下降を続けている。1989年からは50%を上回るのがやっとという状況が続き、2000年代中盤になると40%を少し超えたほどで推移するレベルにまでいたってしまう。

 こういった状況であれば、年齢層問わず多くのファンがいて、かつ、そのファンが熱い応援をしているジャニーズ事務所のアイドルたちに肩入れするのは致し方ないともいえる。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する