ようするに、樋口裁判長とは真逆に、原発容認の決定を下したりなどすれば、裁判官たちには天下りというご褒美があるということらしい。これでは、司法の独立どころか、裁判官や検事までが原発企業の利益共同体、原発ムラの一員だったということではないか。
そう考えると今回の高浜、大飯原発再稼働容認の決定は何ら不思議ではない。ほとんどの裁判官の頭の中にあるのは、下手な判決を出して政府ににらまれ、左遷されたくないという思いと、自分が得られる地位や経済的な恩恵だけなのだ。
“福島の教訓”などどこ吹く風で、再び原発大国への道を進んでいく安倍政権と、それを止めるどころか、自らも原発利権漬けになっている裁判所──。この国の腐敗はもはや末期的だ。
(伊勢崎馨)
最終更新:2015.12.25 07:04