菅義偉ホームページより
ドタバタの続いた軽減税率問題は、自民・安倍政権が公明党案を丸呑みする形で一応の決着を見たが、その仕掛け人はやはり菅義偉官房長官だった。
今回の軽減税率は1兆円の財源が必要という以前に、低所得者への救済にはほとんどつながらない最悪の政策だ。だが、安保法制協力へのお礼と、来年夏の参院選に不可欠といわれる公明党からの選挙協力のために、菅官房長官は安倍首相を抱き込み、反対意見を封じ込めて、こんな愚策を強行してしまったのだ。
そんな中、今週発売の「フライデー」(講談社)1月1日号が菅官房長官に関するある疑惑を報じている。公明党案を丸呑みした3日後の12月11日、菅官房長官は横浜「ロイヤルホール」で政治資金パーティを開いていたというのだ。マスコミをシャットアウトしたこのパーティには神奈川県議や市議、財界人など2000人以上が集まり、菅官房長官はアベノミクスの実績に関してスピーチすると30分強ほどで会場を後にしたという。
問題はこのパーティが大臣規範に抵触する可能性があることだ。「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」では収入1000万円を超える大規模政治資金パーティの自粛が求められているが、「フライデー」によればこの日の会費は1万円。となると参加者は2000人以上というのだから1000万円どころかその倍の2000万円もの収入が軽くあったと推察できる。記事ではそもそも大臣が政治資金パーティを開くべきではなく、菅官房長官は辞任すべきだと批判している。
しかし、こうした指摘をしたところで、おそらく菅官房長官には通用しないだろう。
菅官房長官は今年9月、日本歯科医師連盟(日歯連)の迂回献金事件でも疑惑が浮上していた。逮捕された日歯連前会長・高木幹正氏と非常に親しい関係にあり、2013年、菅官房長官が会長だった自民党神奈川県連に日歯連からの迂回献金と思われる3000万円の金が流れていることが指摘されたのだ。