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今度は責任逃れで『クロ現』打ち切り!? NHK籾井会長の反知性的言動と報復体質を元経営委員が明かす

〈籾井会長は着任早々の二〇一四年三月に、秘書室長を交代させています。
 NHKでは秘書室長は局長並みの幹部扱いで、秘書室長だった大槻悟さんは、前年の二〇一三年六月に報道局編集主幹から秘書室長に昇格したところでした。
 一年足らずでの交代の理由は、籾井会長が秘書室からの情報漏れを疑ったからだと聞いています。「会長に就任して以来、どうも身近な情報が漏れる。ボルトを締め直す必要がある」と口にしていたそうです。
 また大槻さんは籾井会長の就任後、会長が専用車をプライベートなゴルフに使おうとしたので注意したことがあり、「それが気に触ったのではないか」という人もいます。そういう人事を平気でやるので、職員はみんな怖がって、何も言えないわけです。いきなりハイヤーの運転手を交代させたもの、そうした背景があるようです。〉(前掲書より)

 物事を“敵と味方”に分け、気にいらなければ粛清する──。実際、〈籾井会長にとっては目の上のたんこぶ〉だったという専務理事の塚田祐之氏、吉国浩二氏は、今年2月、国会で籾井会長が就任時に理事全員に日付が白紙の辞表を提出させたことを追及された際に、参考人として「私は辞表を提出しました」と事実を認めた。すると、その後籾井会長は、塚田氏と吉国氏に辞任を迫ったという。上村教授は同書で〈理事は経営委員会の同意人事ですから、任期中に、辞任を迫ること事態がありえないことなのですが〉と嘆いているが、さらに籾井会長は国会の前に、理事たちに「『そんな事実はなかった』と口裏を合わせるように」と圧力をかけていたらしい。ようは、虚偽答弁まで指示していたというのだ。

 呆れてものも言えないが、結果として、塚田氏は新放送センター建設プロジェクトという大事業の担当から降ろされ、吉国氏とともに、「ターゲット80統括補佐」という〈名ばかりの閑職〉に籾井会長によって追いやられたのだという。上村教授はこう指摘している。

〈専務理事という重要な職位のある人材に、それなりの報酬を支給している人材に、それにふさわしい職務を与えないことは、それ自体が会長としての職務違反ではないでしょうか。(略)
 これは、会長がどういおうと自分の意に従わないことに対する報復以外の何物でもないと思います。〉(前掲書より)

 こうした籾井会長の“敵と味方”に分ける性質が、安倍政権との結びつきを強めている要因であることは想像に難くない。本サイトでも何ども指摘してきたが、現に籾井会長就任以降、『ニュースウオッチ9』や党首討論番組など、NHKのニュース番組が露骨に安倍政権寄りになっていった。上村教授も同書でこう分析している。

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