そうなれば高木大臣の下着ドロボー問題が焦点になるのはほぼ間違いない。実際、蓮舫民主党代表代行などは「口にするのもはばかれるような中身が報道されている大臣にはしっかり説明していただかなければならない」と高木大臣追求を表明している。
国会の場でパンツ、下着ドロボーといった言葉が乱れ飛ぶかどうかはともかく、こうした追及を恐れた安倍政権は、先手を取る形で審議までに高木大臣を切ることを画策しているのだという。
「これまで高木大臣の下着ドロボー問題はこれを報じた『週刊文春』『週刊新潮』などの週刊誌とネットが中心でした。しかし国会の場で追及されたらテレビや新聞もこれを取り上げることになり、さらに広く国民に知られてしまいますからね。これまで以上の大騒動になることは必至です。安倍政権としてはそうなる前になんとか高木大臣を切りたい」(全国紙政治部記者)
しかも姑息にも、安倍政権は下着ドロボーを問題にすることなく、別の問題を理由に “高木大臣切り”を決定したといわれている。
というのも高木大臣は、先週、自身が代表をつとめる自民党支部と資金管理団体が、選挙区内の葬儀に香典などを支出したと政治資金収支報告書に記載していたという公職選挙法違反疑惑が浮上したからだ。そのため渡りに船とばかりに政治とカネ問題を理由に辞任させるのではと見られているのだ。
「この問題をスクープしたのは安倍政権の親衛隊メディアである読売新聞ですからね。既に安倍政権は高木大臣に見切りをつけ、辞任させるタイミングとその理由を探っていたことは間違いないでしょう」
だが問題は“その後”だ。というのも、高木大臣と同じく政治資金収支報告書や公職選挙法絡みで問題を指摘されている閣僚が次から次へと出てきているからだ。
その筆頭が島尻安伊子沖縄北方担当相だ。島尻氏は自らの顔写真入りのカレンダーを支援者に無料配布していたことが指摘されているが、それだけでなく資金団体や沖縄政党支部が、選挙区内の神社に「初穂料」を計上し、さらには生花を選挙区内で贈っていたことも政治資金収支報告書に記載されており、公職選挙法違反に抵触するのではと指摘されている。