また、02年に大家由祐子との同棲が「FRIDAY」(02年3月22日号)で報じられたときも、同時にたけしがRさんと切れていないことをうかがわせる記述があった。
「出張先から戻ったたけしが大家の待つマンションに入ると、車はそのまま幹子夫人の住む家に向かった。運転手が何やら紙袋をトランクから取り出すと、家の中へ。次に向かったのはAさんのマンション。同じように紙袋を運転手は渡しに行く」
25歳年下の新たな愛人が出来ても、本妻と隠し子を産んだA子さんにお土産を届ける。そこには一度深く付き合うと、とことん面倒を見るたけしの女とのつきあい方がうかがえる。たけしは妻と愛人について自著『愛でもくらえ』(祥伝社)でこう語った事があった。
「愛人とかみさんと、その序列を考えてみたりする。序列というか、オレは順番っていうんだけど。(中略)どう考えたって、オレのおねえちゃんのほうが女としてはいいんだから。若いし、いい子だし。だけど違うんだよな、かみさんとは。かみさんを捨てるわけにもいかない。それが順番だとおもっているから」
隠し子を産んだA子さんと結婚しなかったのも、娘を認知しなかったのも、こうしたたけしの考え方があったからだった。だが、この“順番を守る”という意識は正式な妻だけでなく、愛人に対しても同じだった。だから新しい愛人ができても、昔の愛人との関係はきらずに、ずっと面倒を見続けてきたのである。
ところが、今回の新愛人に出会って、たけしは女性とのつきあい方を変えてしまったようだ。「週刊文春」ではこんな関係者のコメントが紹介されている。
「これまで星の数ほど愛人を作ったたけしさんですが、これほど夢中になった女性は初めてじゃないでしょうか。『カミさんに全財産渡して(A子さんと)一緒になる』と言ったときにはゾッとしました」
筆者が取材したたけしの知人も「これまでの女性とちがって、たけしさんはA子さんの尻にしかれて完全にいいなり。財産についても、実は奥さんに全額なんていう話ではなく、絵画の権利などについては愛人のA子さんにゆずると言い出している。今のたけしさんとA子さんの力関係を考えると、夫人はもちろん、過去の愛人も完全に切られてしまうでしょう。Rさんについては、すでに関係を絶ってしまったという話もあります」という。
それでも資産管理会社の社長をつとめる夫人の場合は巨額の財産が残るが、Rさんは子どもの認知もしてもらっていないため、金銭的な見返りもほとんど望めない。女性にだらしないたけしだが、“面倒見のよさ”だけは唯一のいいところだった。それをこうも簡単に捨ててしまうというのは、よほど新しい愛人が魅力的なのか、それともたけしが自分のことしか考えられないくらい老いてしまったということなのだろうか。
(田部祥太)
最終更新:2015.11.02 06:47