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難民の少女を揶揄するイラストで世界中から非難を浴びた漫画家が今度は「在日」攻撃イラスト投稿! 根底にあるヘイトとデマ体質

■日本ではありえない「偽装難民」を拡散させる悪質さ

 まずは、非難の元となった難民イラストのメッセージを見て行こう。そもそも難民条約の定義によると「難民」とは人種・宗教・国籍等にもとづく集団の構成員や、特定の政治的意見を理由として迫害を受ける怖れを持ち、自身が国籍を持つ国の外に逃れた人々を指す。

 こうした人々を救済する前段階として行われるのが「難民認定手続」だ。申請が行われたのち、法務大臣が「難民」に該当するかどうかを判断する。難民認定されかつ一定の要件を満たせば「正規在留者」として定住支援プログラムが受けられる、定住者への在留資格が変更できるといった道が開かれている。

 ただし、日本はこの認定が厳しい国として知られている。法務省入国管理局の発表によれば、2013年の難民申請件数は全3260件、うち認定されたものは6件。14年は全5000件に対し、わずか11件。以上のことから、国連難民高等弁務官も「日本はほとんど難民を庇護していない」と苦言を呈しているのが現状だ。

 審査のプロセスについて、入管局難民認定室の担当者は次のように説明する。

 「入国管理局窓口で難民申請をしていただいたのち、難民調査官がご本人からインタビューをして情報を収集し、法務大臣が難民であるかどうかを決定します。判断は基本的には申し立て内容に信憑性があるかどうかの事実認定、さらにその内容が難民条約上の定義に該当するか否かが中心となります。最終的な判断には研究者やNGO関係者など外部有識者の方々も加わっています」

 法務省発表によれば、申し立てのうち約3割のケースが借金・遺産相続や帰国後の生活苦など「難民条約上の迫害理由に明らかに該当しない」ものだという。かつ、一度は難民不認定扱いを受けても、その後異議申し立てにおいて「理由なし」の決定を受け、かつ人道配慮もなされなかった者の約8割が再申請を行うなどの事情が審査を長期化させており、現在は認定制度そのものの見直しが進んでいる。

 はすみはこうした状況を逆手に取って「一部(報道では3割)の偽難民がそれを権利と思いやってくる事に問題を感じ、問題提起として、偽難民について皆さんが考えるきっかけをつくりたかった」とfacebook上で弁明している。しかし、認定数の少なさから考えればそもそも現状の日本では「偽装」難民でいることは不可能に近い。

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