安倍談話で繰り返された「未来」という文言は“歴史の修正”とセットなのか(YouTube「ANNnewsCH」より)
ユネスコの世界記憶遺産に中国が申請していた「南京大虐殺」が登録されたことに対し、安倍政権が“発狂”しているが、いよいよその動きが具体化してきた。
本サイトで既報のとおり、登録前から自民党の原田義昭・国際情報検討委員会委員長が「南京大虐殺や慰安婦の存在自体を、我が国はいまや否定しようとしている時にもかかわらず、(中国が)申請しようとするのは承服できない」などと発言したりと、安倍政権の根幹にある歴史修正主義が露呈していたが、さらに11日には、二階俊博・自民党総務会長が徳島県での講演でこんなことを言い出した。
「ユネスコが『(南京事件で)日本は悪い』というなら、ユネスコの資金はもう日本は協力しないと言えないとしょうがない」
何度でも繰り替えすが、南京事件は、多数の元日本兵による捕虜や民間人虐殺の証言・証拠が存在し、また日中間の公式歴史研究でも事実と認定されている。そんな歴史的事実をネグり、「虐殺はなかった」「日本は悪くない」なる妄言を日本は世界に向けて発信しているのだ。これは、ドイツ政府が「ナチスによるホロコーストはなかった」と言っているに等しい歴史修正である。国際的に許されるわけもなく、国家としての信用を落としていることに彼らは少しも気付かない。
しかも、ちゃんちゃらおかしいのは、安倍政権が「中国はユネスコを政治利用している!」などと批判していることだ。
いったい、どの口でそんなことが言えるのか。今回、申請し登録された「シベリア抑留」はいわずもがな、実は日本政府はこの間、もうひとつ、“政治利用”としか思えないものを世界記憶遺産に推している。それは「特攻隊」資料だ。