また、月刊誌「WiLL」(ワック)11年3月号に掲載された評論家・渡部昇一との対談では、ネトウヨ的歴史修正主義の片鱗ものぞかせる。
「私たち世代が受けてきた歴史教育は、明治時代までがせいぜい。それ以降の戦争を学び、『自虐史観』を持つ以前の段階でおわってしまうようなものなので、あまり判断材料が足りませんでした。ようやく今、インターネットなどで情報を共有し合う若い人たちのつながりが出てきたことで、『本当の歴史』を知ることができるようになった」
ネットで「本当の歴史を知った」とは恐れ入るが、実際、丸川氏はネトウヨにかなりはまっているようだ。その一端が見えたのが、安倍首相が安保法制の説明のために自民党チャンネル「カフェスタ」に出演した際のこと。丸川氏はインタビュアーをつとめたのだが、いきなり「辻元清美が乗ったピースボートが自衛隊に護衛を要請した」というネトウヨが流したデマとして有名なネタを、したり顔で語り始めたのだ。安倍首相も一緒になって「実際にいざ危なくなると、助けてくれと、こういうことなんだろうなと思いますね」と辻元叩きを行った。
だが、辻元氏はこの時、乗船などしておらず、ピースボートとも関係がなくなっていた。結局、丸川氏は辻元氏に抗議を受けて謝罪する羽目になったが、こういう、根拠のないデマ攻撃は“親分”の安倍首相とそっくりである。
しかしだからといって、丸川氏に、確固とした思想があるわけではないだろう。むしろ、丸川氏の本質というか、問題点はもっと別のところにある。
丸川氏が政界に進出したのは、当時内閣官房長官だった安倍晋三の勉強会に参加したことがきっかけだと言われているが、それだけでなく、当時丸川氏がアナウンサーとして勤務していたテレビ朝日の“ジジイ人脈”があった。
「丸川さんは当時、『テレ朝の天皇』と言われた小田久栄門や、現在の会長である早河洋に寵愛を受け、数々の番組に抜擢されていきました。とくに早河さんとはゴルフに同行するなど“ジジイ殺し”の異名を取っていた」(テレビ朝日関係者)