小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

産経新聞「従軍慰安婦報道」のみっともない真実(1)

慰安婦問題で右派からリンチ受けた元朝日・植村記者が産経の阿比留記者に反撃! 産経側の失態を次々と暴露

植村「ああ、そうですか。(言いたいことは)分かりました。じゃあ産経新聞は、親から売られたというのを当時、書かれていたんでしたっけ」
原川「キーセンについては、当時の訴訟を受けての記事などでは、そういうくだりはありませんね」
植村「個人の来歴を、もし仮に阿比留さんが必要だと思えば、当時、産経新聞は書くべきだったんですかね」
阿比留「私は産経が、過去の記事全部をチェックできているわけじゃないので分かりませんけれども、書いた方が正確であろうと思います」
植村「なるほどね。書いた方が正確だったと。分かりました。それはまあ、あの、意見ですね」

 “朝日植村は金さんがキーセン出身だったことを書け”“最初から金目当ての売春婦だったのではないか”などと主張していた産経も紙面ではこれに言及していなかったのだ。いや。産経だけではない。1991年12月6日の金学順さんらの提訴を報じた5つの全国紙は、どこも「キーセン学校」の経歴を書いていなかった。

 しかも、驚くべきは、植村記者に問われた阿比留記者が、「過去の記事全部をチェックできているわけじゃない」と回答したということだろう。

 そもそも、他社の慰安婦報道について批判するならば、最低でも比較するため、自社がどのように扱ったかぐらいは把握しておかねばならないだろう。だが、阿比留記者は自社の記事も読まないまま、朝日と植村記者を口撃していたのである。

 まさに赤っ恥だが、これはまだ序の口。産経と阿比留記者は次々に失態をさらけ出す。

 次の論点になったのは、植村氏が最初に書いた記事の前文(リード)に〈「女子挺(てい)身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた……〉という文言があったことだ。日本国内では「挺身隊」といえば軍需工場などに勤労動員する組織のことを指していたことから、阿比留氏ら右派メディアは、植村氏がわざとこの両者を混同・誤用し、さらには「連行」という言葉を使って、人狩りのようなかたちの「強制連行」をイメージさせたと主張したのだ。

 だが、これについても植村氏は逆質問で、阿比留氏を追いつめていく。

植村「それからもう一つ。強制連行の被害者だという書きぶりだったと。これはどういうふうに」

 実は、植村氏の記事には「強制連行」という言葉はいっさい出てこない。植村氏自身も、金学順さんが(吉田清治証言にあるような)暴力によって無理やり連れ去られたという認識は当時もいまもないと一貫している。ただ、父親が死んで家が貧しかった金さんが「そこへ行けばお金が稼げる」と騙され、本人の意に反して戦場で売春行為を強制された事実は間違いないとの判断にはブレがなく、そのことは記事にもきちんと書いている。

阿比留「女子挺身隊の名で戦場に連行されたという、『戦場に連行』というふうにされると、連行にはそもそも強いるという意味がありますからね、強制連行を意味するんじゃないかなあと普通は読めるわけですね」
植村「うーん、なるほどね。普通は読めると…。(言いたいことは)分かりました」

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する