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紀香・熊切と二股疑惑の片岡愛之助、海老蔵…歌舞伎役者はなぜモテる? 歌舞伎の発祥に理由が…歌舞伎とセックスの関係とは

 発祥の瞬間から、“性”や“エロティシズム”と密接な関係にあった歌舞伎だが、売春と関係が途切れることで、今度は江戸の女性たちの注目を一気に集めるようになる。歌舞伎役者のジャニーズ化がはじまっていく。

 その人気っぷりは、七代目市川團十郎にちなんだ浴衣や手ぬぐいが流行するほど。また、東洲斎写楽や歌川豊国などが描いた役者絵も大衆に広まっていく。それらはまるで、現在原宿などで大量に商いされているジャニーズショップのブロマイドやファングッズの先祖のようだ。

 そして、ジャニーズというとタレントの“結婚”問題が常に取り沙汰されるが、当時の歌舞伎界でも同様だった。「サイゾー」2007年6月号で、東京大学の古井戸秀夫教授はこんなエピソードを語っている。

「江戸時代、明和期の美貌の女形・二代目瀬川菊之丞は、人気がありすぎて、結婚すると人気が落ちてしまうから表向きは結婚をすることができなかったそうです。そこで、目立たないように外にお妾さんを囲いました。これが「囲い者」の始まりだといわれています」

 過熱した歌舞伎ブーム。遂には、歌舞伎役者の生島新五郎と、7代目将軍・徳川家継の大奥であった絵島が密会するという事件が起きた。今でいうなら、片岡愛之助と稲田朋美政調会長が密会といった状況か。ちなみに、この“江島生島事件”では、1400名もの関係者が処罰されたという。

 そして、モテすぎた歌舞伎役者たちは、やはり大衆が欲望した“性”とも密接な関係を結んでいく。

 ロンドン・大英博物館で行なわれた展覧会で9万人もの人を集め、9月19日からは東京・永春文庫で国内初の大規模な展覧会が開かれることにより、現在注目を集めている“春画”にも、歌舞伎役者は登場した。

 前出の「FLASH」で赤間教授はこう語る。

「役者には性的な魅力がありますから、春画界は放っておけなかったのでしょうね。性的場面に役者の似顔絵をはめ込んだ春本が登場しました。今で言うとアイコラみたいなものですね」

 紹介してきたように、歌舞伎というものが生まれた瞬間から、歌舞伎役者と“性的な魅力”は不可分の関係にあった。現代の片岡愛之助や市川海老蔵のモテっぷりも、歴史的必然なのである。

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