また、15年3月にウェブサイト「日刊ゲンダイ」に掲載されたインタビューでは吉沢自身「ピョン吉のような孝行息子はちょっといないでしょう」と語っているが、まさに吉沢やすみの人生は、ピョン吉によって育てられピョン吉によって救われた人生だったのだ。
もう今では筆を折ってしまっている吉沢だが、孫と一緒にスケッチ遊びをしているうちに、ペンを持ったときに出る手の震えや吐き気の症状はなくなってきたという。
ひょっとしたら、新しい『ど根性ガエル』を読むことができる日もそう遠くはないのかもしれない。
『ど根性ガエル』という作品の背後には、ピョン吉により人生を左右された一人の漫画家の物語がある。そう考えながら、いま放送中の実写ドラマを見ると、また違った深い味わいが出て来るのである。
(田中 教)
最終更新:2018.10.18 04:45