「週刊女性」はそれ以外にも、安倍政権のさまざまな問題点をあぶり出している。自衛隊内で頻発する自殺やいじめの問題。さらに、自民党内で安保法制に反対する村上誠一郎衆議院議員をインタビューして、「安保法制によって戦地に行くのは、私や安倍さんの世代ではありません。20歳前後の若い人たちに、地球の裏側にまで行ってもらうのです」という発言を引き出している。
それにしても「女性自身」といい、今回の「週刊女性」といい、これまでこういった政治報道とはほとんど縁がなかった女性週刊誌が、安保法案に果敢に反対する姿勢を撮り始めたのは非常に頼もしい。
逆に言うと、女性の間で、恋人や子ども、孫を戦地に送り出したくない、という危機感がかなり高まっているということだろう。
いずれにしても、そのスタンスは、安倍政権の圧力に簡単に屈してしまう“男目線”の新聞やテレビよりよっぽどしっかりしている。大手マスコミも少しは爪の垢を煎じて飲んだほうがいい。
(伊勢崎馨)
最終更新:2015.07.09 09:25