辺野古問題で対立する翁長知事と安倍首相(YouTube「ANNnewsCH」より)
6月23日、沖縄慰霊の日。沖縄では全戦没者追悼式典が行われ、翁長雄志知事は安倍首相の眼の前で改めて「普天間基地を辺野古に移設する作業の中止の決断を強く求めます」と、基地移転反対を表明した。
しかし、一方の安倍首相は「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くして参ります」と挨拶したものの、辺野古については一切触れず。式典の後に「普天間の固定化はあってはならない」などと繰り返すのみだった。
しかも、追悼式後に開催される首相・知事会談も今回はわずか5分。基地問題には一切触れなかった。
安倍首相の沖縄に対する軽視、冷徹な対応が今回も浮き彫りになった形だが、しかし、沖縄を軽視しているのは、何も安倍政権だけではない。
「NHKの沖縄問題や辺野古報道は偏向している」
こんな事実を明らかにしたのは、NHKのOBらが運営委員に名を連ねる市民団体の「放送を語る会」だ。この団体は1988年、放送メディアのあり方や、放送現場の状況について検討するためNHK職員有志が立ち上げた会で、これまでもNHK改革への提言を行ってきた。そんな「語る会」が沖縄や辺野古に関するNHKと民報キー局の報道をモニターした結果を公表した。
モニター期間は3月30日から翁長知事と安倍首相の会談が実現した4月17日まで。対象の番組は、『NHKニュース7』『ニュースウオッチ9』(NHK)、『NEWS ZERO』(日本テレビ)、『報道ステーション』(テレビ朝日)、『NEWS23』(TBS)、『みんなのニュース』『みんなのニュースWeekend』(ともにフジテレビ)の7つだ。
この結果、浮き彫りになったのが、NHKの露骨なまでの政権よりの姿勢だった。