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「殺傷せずに破壊」「デモ以上テロ未満」官邸ドローン事件犯人の心の声を聞け!

 また、元自衛隊員という経歴の影響なのか、原発テロへの恐怖感も大きい。

〈海外の主要都市でテロ事件が頻発中/日本も先日イスラム国に宣戦布告された/原発はどんなテロにどこまで対応できる設計なのか・・・〉
〈燃料プールむき出しのF1を狙われたらどうなるのか・・・/日本のテロへの姿勢、考え方は根本的に間違ってる・・・と思う・・・/福島第一の事故は世界中が知っている/最大規模の成果が約束された原発を狙わない理由は無い/テロは天災と違い人間が起こすもの・・・/対策をとってもそれを回避する手段を選べば良いだけ・・・/犯行予告だけでもパニックを起こせる・・・/でもそれはリアル避難訓練になるな・・・じゃあいいか・・・いやダメだろ・・・〉(15年2月11日のエントリー・「高浜原発」より)

 だが、ブログを注意深く読んでいくと、Yのなかにたんなる反原発だけではない思いがあることも見えてくる。

 Yによる最後のブログエントリーには、「参考書」として、『原発の倫理学』(古賀茂明)、『原発のウソ』(小出裕章)、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治)などの「反原発」系の書籍と並んで、『嫌韓流』シリーズでしられる山野車輪の『若者奴隷時代』が挙げられている。Yは、かつて自分で書いたと思われる漫画をニコニコ動画の静止画コンテンツにアップしていた。

 タイトルは「ハローワーカー」。現在、第2話まで公開されており、いちおうの完結をみせている。

 第1話では、フリーターの男性が、交際している女性を妊娠させるも、女性の両親に「定職についていない」ことを理由に結婚を拒否され、ハローワークに向かうところから始まる。ハローワークで男性は、「国家公務員」になることを勧められる。その「仕事」は少子高齢化により増加している「高齢者」たちを「駆除」することだった。それは法的枠組みとして、以下のように作中で解説されている。

〈失業者を雇用し、高齢者を駆除させる。高齢者にかかる年金・医療・福祉雇用を大幅に削減し、出産・育児、教育に活用する。「老人駆除法」は我が厚生労働省が導き出した年金・雇用・少子高齢化などを一挙に解決できる特効薬…多少の副作用など問題にならん〉(「ハローワーカー」より。句読点は引用者による)

 マチェットや重火器などで、老人たちを次々に殺害していく主人公だが、第1話の結末で、殺害された老人の親族らしき人物によって殺害され、幕を引く。やや唐突な印象はいなめないが、作画力は素人とは思えないほど高く、漫画作品としての完成度は決して低くない。

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