「上の意向」に従うこともなく、五輪礼賛ムードに流されることもなく政権批判をつづけた坂上──。実はつい最近も、こうした姿勢がよくわかった放送回があった。
日本維新の会代表である松井一郎・大阪市長の“30人宴会”問題について他のワイドショーが取り上げないなか、『バイキング』だけがこの問題を取り上げ、松井市長と維新を厳しく批判したのだ。
維新の“30人宴会”については本サイトでも先日報じたとおり、大阪府は府民に対して「同一テーブル4人以内、2時間程度以内での飲食」を要請しているにもかかわらず、松井市長と維新議員30人が「衆院選の反省会」という名目で“2時間半以上にもおよぶ大人数会食”をおこなっていたことが判明。10日発売の「フライデー」(講談社)がスクープしたものだが、同誌から取材を受けた松井市長は先手を打って9日定例会見でこの問題について明かしていた。
だが、それも反省どころか逆ギレと開き直りの噴飯ものの会見だったのだが、この問題を報じた新聞やテレビは当初、松井氏の開き直り発言をスルーし、ほとんどのワイドショーは取り上げようともしなかった。
そんななか、10日放送の『バイキング』では、「大人数はルール内やから」「人数の上限アッパーはない」などと抗弁したり開き直った傍若無人な松井市長の会見の模様、会場となった店や参加者への取材、大阪市民からの批判の声などをVTRやパネルで紹介し、坂上は「会見見ると、『打ち上げじゃない反省会だ』って、そういう問題なのか」などと批判。コーナーの最後にはこうも述べた。
「いま維新はイケイケだから調子に乗っちゃったのかな」
「会見見てると、松井さんが、やっぱ会見て記者の人とも顔なじみになるのはわかるんだけど、上から目線というか、なあなあがもうあからさまなんだよ。ああいう関係になると、どこかで勘違いするというか、素直に謝れなくなっちゃうのかなって。そういう姿を見ると、やっぱり同じ人にひとつところで権力持たせたらロクなことがないなって俺は思っちゃいました」
つまり坂上は、この宴会問題に限らず、松井氏の独善性や記者に対する高圧的な物言い、記者の追及の甘さなども指摘したのだ。