為末大Twitterより
東京五輪の問題はコロナ感染拡大だけではなかった。以前から指摘されていたことだが、猛暑の問題もかなり深刻になっており、選手から怒りと困惑の声が噴出しているのだ。
開会式のあった23日の時点でロシアのアーチェリー選手が熱中症で倒れ、24日にはテニスの世界王者ノヴァク・ジョコヴィッチ選手(セルビア)と世界ランク2位のダニール・メドヴェージェフ選手(ロシア)は、試合後、「これまで体験した中で最も厳しい暑さ」「全員が常に脱水状態にある」などとして、試合時間の変更を主催者に求めた。
とくに、ジョコヴィッチ選手の批判はかなり激しく、BBCの報道によると、以下のように述べたという。
「あまりの暑さと湿気、そして空気がこもっているせいで、両肩に重りが乗っているような感覚だ」
「自分の身体ではないような感覚だ。両足が重く感じる。厳しい状況を経験するのは初めてではないが、ロッカールームで選手数人と話しをしたときに、全員が今まで経験した中で一番厳しいと言っていた」
「ITF(「国際テニス連盟)が試合時間をずらそうとしない理由が全くわからない」
すると、これに反応したのが、元五輪代表の陸上選手の為末大氏だった。
為末氏はワイドショーやツイッターなどで新自由主義丸出しの主張や、政権批判を封じ込めるような発言をすることなどから「新自由主義ハードラー」「隠れ政権応援団」などと評されることもあるが、今回の選手たちの酷暑への怒りについては、ツイッターで、共同通信の「外国選手ら悩ます連日の猛暑 「試合を夜に」と訴え」という記事をRT。こうつぶやいた。
〈このあたりも選手への負担が大きすぎます。〉
このツイートだけ見ると、もっともな指摘のようにも思えるが、一方で、過去の発言を知っている人なら、きっと「いまさら何を言っているのか」と突っ込みたくなっただろう。
というのも、為末氏は3年前の夏、こんな猛暑で五輪をやって大丈夫なのか、と心配する声に対して、以下のようなツイートを投稿していたからだ。
〈ところで大会期間中の気温を心配する人たちと、現政権に反対の人たちが妙に重なっているのが偶然だろうか〉(2018年7月17日)