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菅首相が「まん防」で“やってる感演出”も完全に手遅れ…宣言解除、変異株野放しの張本人なのに側近に「知事が何かやれよ」とグチ

首相官邸HPより


 これで「先手」を打ったつもりなのだとしたら、とんだ大馬鹿者だろう。菅義偉首相が昨日1日、大阪府と兵庫県、宮城県に「まん延防止等重点措置」を4月5日から5月5日まで実施することを決定した件だ。

 菅首相は昨夜のぶら下がり取材で、まん防の適用について「緊急事態宣言にいたらないための措置」などと言い張り、記者から「宣言解除が早かったのでは」と追及されると「当時は感染者数も非常に少なかったですし、専門家の先生方に相談した結果、解除させていただいた」と責任をいつものように専門家に押し付けていたが、デタラメにも程があるだろう。

 言っておくが、すでに大阪と兵庫、宮城は、分科会が感染爆発段階と位置づける「ステージ4」に達している項目もあり本来ならば緊急事態宣言を発令すべき状況にある。もはや「緊急事態宣言にいたらないための措置」などと言っているような状態ではないのだ。とくに新規感染者数が急増している大阪の状況は深刻だが、これは緊急事態宣言の解除を前倒しして要請した吉村洋文知事と、全面解除へ弾みをつけるためにその要請を受け入れた菅首相が引き起こした事態と言っていい。

 しかも、いまのような感染拡大状況になることは、宣言解除の時点からわかりきっていた。3〜4月という歓送迎会や人の移動が増えるというタイミングで解除したこともさることながら、変異株が増加していくことが指摘されていたからだ。英国由来の変異株は、今年1月初旬の段階から「実効再生産数を最大0.7も押し上げる」という調査結果が報じられていたように、感染力の高さはとうに知られていたこと。変異株のなかでもその英国株の増加が目立っていたのに、そんななかで宣言を解除してしまったのだから、感染者が増加するのは当たり前の話だ。

 だが、宣言解除によって案の定、感染者数が拡大傾向に入っても、菅首相は何の対策も打ってこなかった。今週発売の「週刊文春」(文藝春秋)によると、菅首相は周囲にこんな苛立ちをぶつけていたらしい。

「もうちょっと(各知事が)何かやってくれよな」
「緊急事態宣言とかまん延防止の措置の前にまず(各知事が要請する)時短だろ」
「時短をやれよ、時短を」

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