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「#東京五輪の中止を求めます」拡散も…菅首相は「五輪を実現」と断言 森喜朗会長も「中止はできない」 強行の背景に2人の五輪買収疑惑

 しかし、菅首相にも森会長にも、絶対に五輪を開催しなければならない事情がある。そしてそれは「世界中に希望と勇気をお届けする」などというものではなく、「五輪の私物化」というべき事情からだ。

 菅首相の場合、最大の理由は東京五輪を最大の政権浮揚策として位置づけ、五輪後の解散総選挙で政権を盤石にすると目論んでいるためだ。実際、朝日新聞は昨年11月16日付の記事でこう伝えている。

〈首相周辺は「五輪を成功させた熱狂のまま衆院選になだれ込む」といった政治シナリオを想定。複数の政権幹部も「五輪は最大の政権浮揚策」「やはり衆院解散は五輪後だ」などと胸算用を語る。首相は最近も周辺に「五輪はいずれにせよやる」との決意を示したという。〉

 また、森会長には、五輪招致の買収関与の疑惑がある。昨年3月、ロイター通信は組織委の理事である高橋治之・電通顧問が招致委員会から約8億9000万円相当の資金を受け取り、IOC委員らにロビー活動をおこなっていたと報じたが、その際、森会長が代表理事・会長を務める「一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」にも招致委から約1億4500万円が支払われていたと報道。つまり、この嘉納治五郎財団を介して買収工作がおこなわれた可能性があるのだ。

 この問題については、昨年11月にトーマス・バッハ会長の来日時におこなわれた記者会見で、ロイターの記者が直接、森会長に「これは何のために使ったのか」とぶつけたのだが、「私は実際の経理や金の出し入れというのは直接担当しておらず、おっしゃったようなことがどこまでが正しいのか承知していない」などと返答。このロイターのスクープや会見でのやりとりをメディアは無視したため大きな問題となっていないが、森会長は招致買収疑惑の当事者なのである。

 そして、これは菅首相も無関係ではない。既報でもお伝えしたが(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2020/09/post-5643.html)、「週刊新潮」(新潮社)2月20日号によれば、菅首相は官房長官時代、カジノをめぐって深い関係にあるセガサミーホールディングスの里見治会長に対してこんな依頼をおこなっていたと、当の里見会長がテレビ局や広告代理店の幹部に語ったというのだ。

「アフリカ人を買収しなくてはいけない。4億~5億円の工作資金が必要だ。何とか用意してくれないか。これだけのお金が用意できるのは会長しかいない」
「嘉納治五郎財団というのがある。そこに振り込んでくれれば会長にご迷惑はかからない。この財団はブラックボックスになっているから足はつきません。国税も絶対に大丈夫です」

 さらに、実際に里見会長は自身で3〜4億円、「知り合いの社長」が1億円を用意して嘉納治五郎財団に入金したといい、これに菅氏は「これでアフリカ票を持ってこられます」と喜んでいた、というのだ。

 しかも、これは里見会長の“ホラ話”ではない。というのも、セガサミー広報部は嘉納治五郎財団への寄付の事実を認めており、「週刊新潮」が独自入手した嘉納治五郎財団の決算報告書でも、2012年から13年にかけて2億円も寄付金収入が増えていることを確認。関係者は「その2億円は里見会長が寄付したものでしょう」と語っているのだ。

 もし、里見会長に買収のための資金提供を依頼していたのが事実ならば、菅首相は官房長官という国の中枢の要職に就きながら、五輪の招致を金で買うというとんでもない悪事に手を染めていたことになるが、東京五輪が開催され成功すれば無視されるであろうこうした疑惑も、中止となれば追及がおこなわれる可能性もあるだろう。

「世界中に希望と勇気をお届けする」などと言いながら、実際には政権維持のため、また疑惑から目を背けさせるためという我が身可愛さだけ──。昨日、「#東京五輪の中止を求めます」というハッシュタグがTwitterトレンド入りしたが、あまりにも当然のこの要求を根気強くつづけるしかないだろう。

最終更新:2021.01.04 11:06

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