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2020安倍前首相の嘘とトンデモ発言総まくり(後編)

安倍の嘘は「前夜祭」だけじゃない 検察庁法改正から河井事件、赤木さん自殺、東京五輪、首相辞任まで…無責任な虚言の数々を忘れるな

(黒川弘務・元検事長の訓告処分について)「検事総長がですね、検事総長が、事実、事案の内容等、諸般の事情を考慮して処分をおこなった」
5月22日 衆院厚労委員会

 2020年末に発表された「#Twitterトレンド大賞」で、1位の「コロナ」に次いで、「100日後に死ぬワニ」や「鬼滅の刃」を抑えて2位に「#検察庁法改正案に抗議します」がランクインしたように、きゃりーぱみゅぱみゅや小泉今日子といった芸能人を含め多くの国民が怒りを露わにしたこの問題。多くの人が声をあげたことで安倍政権では異例の法案見送りにまで追い込まれたが、さらに渦中の黒川弘務・東京高検検事長の“賭けマージャン”問題がスクープされたことにより黒川氏は辞職。しかし、安倍政権はなんと「訓告」という軽い処分を下した。当然、このことにも反発が起きたが、それに対し、安倍前首相がおこなった説明は「検事総長が決めた」というもの。
 しかし、やはりというべきか、これも「真っ赤な嘘」だった。実際には法務省側は「懲戒」と判断したのに、安倍官邸がそれを撥ね付けたために「訓告」という処分となったと共同通信が報じたのだ。ようするに、安倍前首相は法務省が懲戒という判断をしていたのに官邸が撥ね付けたことを隠し、訓告処分の主体が検事総長であるのをいいことに「訓告処分をおこなったのは稲田検事総長で、自分は無関係」と国会で答弁したのである。
 しかも、黒川氏と安倍前首相をめぐっては、このあと重要な事実も判明。安倍前首相の辞任の引き金となったのだが、それについては最後の項で触れたい。

「(河井夫妻に提供された1億5000万円は)党の機関紙を相当多くの方々に複数回にわたって配布したことが明らかになっている」
6月20日 ABEMA『NewsBAR橋下』にて

 2019年7月の参院選をめぐって公選法違反の罪に問われている河井案里・克行議員。この買収における大きな焦点が、原資となった可能性が高い自民党本部から提供された1億5000万円の問題だ。ちなみに、この1億5000万円のうち、1億2000万円は税金が原資の政党交付金である。
 しかし、安倍前首相と自民党の二階俊博幹事長は“機関紙・広報紙に配布1億5000万円”と主張。これには様々な専門家やジャーナリスト、当の自民党議員からも「そんなにかかわるわけがない」と批判の声があがったが、それでも安倍前首相は橋下徹氏の番組に出演し、同じ主張を繰り返したのだ。
 だが、本サイトでも繰り返し指摘してきたように、そもそもこの選挙では、安倍前首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめベテラン秘書が何人も投入され、指南役をしていたことが明らかになっており、買収行為についても安倍事務所の秘書が関与していたのではないかという疑惑も浮上している。
 ともかく、この選挙買収問題における安倍前首相の“役割”も、今年こそはっきりさせなければならない。

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