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大村知事リコールに高須克弥、百田尚樹、有本香らが勢揃い…「桜を見る会」出席or擁護しながら“税金の無駄遣い”呼ばわりのお笑い

 実際、高須院長らが乗り出した「大村知事リコール運動」は、支持者のネトウヨをのぞき失笑を買っており、Twitterではこのトンデモ解職運動に対抗する「#大村知事を支持します」「#大村知事のリコールに反対します」などのハッシュタグが多数投稿されている。ようは、連中のトンデモっぷりは、もはや本サイトが指摘するまでもなく広く認識されているというわけだ。

 しかし、驚くのは、こんなイチャモンとしか言いようがないトンデモに、一部の政治家たちが諸手をあげて賛同していることだ。そもそも高須院長によれば、この「大村知事リコール運動」は、「あいトリ」をめぐる補助金不払いの件で大村知事から訴訟を起こされている河村たかし名古屋市長から「『こんなこと許されてええかね!』と電話を受け」て、「じゃあ僕が先駆けてリコール運動の声をあげましょう」というやりとりがきっかけだったという。朝日新聞によれば、河村市長は同日夕方に「市民のために応援せにゃいけん」と高須院長を支援すると表明したというが、これって、完全にマッチポンプ以外の何モノでもないだろう。

 いや、河村市長だけではない。あの吉村洋文・大阪府知事も同日、「公金を使って開催したことに強い違和感を感じる。賛成です」と記者団に語り、リコール運動への「賛同」を表明。会見の前日には、高須院長の〈吉村知事のご臨席の栄を賜れれば克弥望外の喜びであります〉なるツイートに、公務があるので出席は難しいとしつつ〈リコールは簡単にはいかないと思いますが、応援してます、なう。行政が税金であの『表現の不自由展』はさすがにおかしいですよね〉と返信していた。

 吉村知事と大村知事をめぐっては、新型コロナウイルスによる「東京・大阪での医療崩壊」をめぐって応酬を繰り広げているが、本サイトでも先日の記事で詳細に検証した(https://lite-ra.com/2020/06/post-5448.html)ように、“バトル”の実質的な中身はどう見ても大村知事のほうに理があった。

 もともと吉村知事は、松井一郎・大阪市長とともに「あいトリ」問題で大村知事を攻撃してきたが、「医療崩壊」論争での詭弁に続いてネトウヨ文化人たちによるトンデモリコール運動に同調するとは、これが大都市の首長のやることだろうか。コロナを機に、詭弁やスケープゴート戦術による“イメージアップ”にまんまと成功した吉村知事だが、完全にメッキが剥がれ、“ネトウヨとの親和性”の本性が丸出しになったということだろう。

 いずれにしても、極右文化人とネトウヨ、吉村洋文知事や河村たかし市長といった政治家たちが束になって仕掛けている「大村知事リコール運動」は、なにからなにまでトンデモだ。行政の介入や圧力から「表現の自由」を守り、(すり替えばかりの吉村知事とは違って)コロナ対策でも堅実な結果を出している大村知事が、一部のネトウヨ連中の攻撃によって潰されるようなら、それこそ“民主主義の終わり”と言える。日本でいかに歴史修正主義が浸透しているか、国際的に大恥を晒すことにもなるだろう。結局、連中が破壊しようとしているのは、大村知事だけでなく、表現の自由と生活者の安全だからだ。そのことを忘れてはならない。

最終更新:2020.06.04 08:59

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